■1.16ドル台ミドルの節目に注目のユーロ
こうしたヘッドラインはいろいろあるのですが、大きな相場観としては米ドル/円、ユーロ/米ドル、それに金(ゴールド)がそろって反転した9月8日(金)以降の流れは変わらないと考えています。
【参考記事】
●北朝鮮建国記念日が相場の転換点だった! 日本株は約21年ぶり高値。米ドル/円は?(10月12日、西原宏一)
米ドル高ということですね。ユーロについてはどうですか?
ドイツでは盤石だったメルケル政権にほころびが見えていますし、10月15日(日)のオーストリア総選挙でも極右政党が第2党に躍進、政治的な不安定感が高まっています。
景気についても「思ったほどの強さはないのではないか?」との声が増えてきた。先週(10月9日~)のユーロ/米ドルの動きを見ても、9月8日(金)高値と10月6日(金)安値の50%である1.1880ドルできれいに頭を抑えられています。
1.16ドル台ミドルを割り込むと深めの調整がありそうですし、割れなければレンジでしょうか。

(出所:Bloomberg)
欧州では10月17日(火)発表の英CPIも注目ですね。予想はプラス3%。これを上回れれば利上げ期待が高まって英ポンド買いとなりそうです。

(出所:Bloomberg)
このところの英ポンドは投機通貨としての色合いが強まっている印象。
ヘッドラインによる乱高下が目立ちます。下手にさわるのは怖いですね。
■共産党大会を狙った北朝鮮の挑発行動も
10月18日(水)からは中国で共産党大会が始まります。これに合わせて気をつけたいのが北朝鮮。
過去にも中国での国際会議などに合わせて挑発行動を起こしたことがあります。最近の北朝鮮は中国への不満を高めているようでもあり、大会期間中に何らかの挑発行動を起こす可能性がありそう。共産党大会は10月18日(水)から24日(火)までです。
北朝鮮リスクで米ドル/円が下げたところは、これまでどおり買い場と考えていいと思います。

(出所:Bloomberg)
今週末、10月22日(日)には日本の総選挙も控えていますね。
希望の党の登場で「自民党、危うし」の報道が流れると海外投資家も気にしていましたが、「与党の過半数は固いようだ」と伝わり出すと興味を失っているようですね。
今週(10月16日~)の戦略としては、ユーロ/米ドルの戻り売りを中心に見ていきたいと思います。

(出所:Bloomberg)
米ドル/円の押し目買いもいいのですが、日経平均の過熱感が気がかり。ユーロ/米ドルの戻り売りがいいのではないでしょうか。
(構成/ミドルマン・高城泰)
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