■北朝鮮の建国記念日がマーケットの転換点だった
みなさん、こんにちは。
今週(10月9日~)、もっとも懸念されていた「朝鮮労働党創建記念日」であった10月10日(火)は無事通過。
【参考記事】
●今週は北朝鮮情勢に絡むリスクに警戒! でも、無風で通過すれば米ドル買い再開か(10月9日、西原宏一&大橋ひろこ)
過去には、この「朝鮮労働党創建記念日」の前後に核実験やミサイル発射などの挑発行動を行なっており、今年(2017年)も何かやるのではと警戒されていたわけです。
ただ、北朝鮮の話題はアジアでは緊張感が走りますが、欧州、そして米国ですら関心は極めて薄い状態。
グアムへの攻撃が話題になったときは、さすがに米国でも大きく報道されましたが、それ以降は、あまり大きく取り上げられていません。
それにも関わらず、グローバルにマーケット参加者が「朝鮮労働党創建記念日」を気にしていたのは、9月8日(金)のマーケットの動きが相場の転換点となったためです。
9月9日(土)は、北朝鮮の建国記念日でした。
それを控えて、前日(9月8日)の金融市場では緊張感が高まります。米ドル/円は、節目の108.00円を抜けて、一時107.32円まで急落。
そして、9月8日(金)を無事通過したことで、その翌週(9月11日~)から米ドル/円は108円台を回復し、1カ月強で6円暴騰したのは記憶に新しいところ。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)
米ドル/円だけであれば、アジア市場での話題であり、欧米市場の関心は極めて低いことになりますが、北朝鮮の報道に対する関心を高めたのが金(ゴールド)の動き。
米ドル/円が安値をつけたのが9月8日(金)ですが、同時に金(ゴールド)も1357ドルと高値をつけています。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)

(出所:Bloomberg)
そして、欧州が注目したのがユーロ/米ドル。
ユーロ/米ドルが1.2092ドルの高値に到達したのが、同日の9月8日(金)になります。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 日足)
つまり、9月8日(金)という日を境に相場の流れが反転し、米ドル/円は反発、ユーロ/米ドルは反落、そして金は反落という流れに、明確に切り替わっています。
このマーケットの動きにより、一般紙はともかく、金融関係のメディアにおいては、北朝鮮の話題はローカルなものではなく、市場参加者の注目を集めることになります。
■日経平均は約21年ぶりの高値! 米ドル/円も追随へ
前述のように、注目の「朝鮮労働党創建記念日」を無事終えたのですが、その後の米ドル/円のマーケットには、大きな動きがありません。
それは、オプションの影響。
今年(2017年)の米ドル/円は、110~115円での推移が長く、その影響で113~114円のオプションが、結構、残存しています。
たとえば、113.00円のオプションが今週(10月9日~)、13日(金)のNYカットまで約21億ドルあるとウワサされています。
21億ドルというのは、米ドル/円相場においてそれほど巨額な金額ではありませんが、今週(10月9日~)のような低ボラティリティのマーケットが続くと、どうしても影響されてしまいます。
しかし、株に目を向けると「朝鮮労働党創建記念日」を終えて、マーケットに変化があります。
たとえば、日本株。
10月11日(水)の日経平均は、約21年ぶりの高値に続伸しています。

(出所:Bloomberg)
米国株も堅調。

(出所:Bloomberg)
こうした環境下、マーケット参加者の間で話題になったのが、米系ファンドによる「日本株と米ドル/円の買い」。
アベノミクス初期の頃は、欧米参加者がアベノミクスに便乗して「日本株」を購入するときは、同時にヘッジとして米ドル/円の買いも持ち込んでいました。
ところがその後、相関性が下がったからなのか、そうしたトレードは減少傾向にありました。
それが今週(10月9日~)、ひさしぶりに米系ファンドによる「日本株と米ドル/円の買い」が同時に持ち込まれたことから、再び、米ドル/円と日本株の相関性が高まるのではないかと話題になったわけです。
■米ドル/円は依然として118円への上昇過程に
前述のように、9月8日(金)を挟んで米ドル/円、ユーロ/米ドル、金ともにトレンドは反転しています。
振り返れば、昨年(2016年)12月15日(木)に、同じようなタイミングで米ドル/円と金(ゴールド)はトレンドを一変させています。
その後は、今年(2017年)9月8日(金)まで、米ドル/円での米ドル安と金(ゴールド)高の流れは変わりませんでした。
その意味においては、9月8日(金)に転換した米ドル/円での「米ドル高・円安」の流れは、まだ継続していると考えています。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)
前回のコラムでも触れましたが、9月からの米ドル/円相場は1年の値幅の約半分を1カ月で回復するという急騰を見せました。
【参考記事】
●米ドル/円は「陰の極」達成から約6円急騰! バイオマス発電に絡んだ米ドル買いって…!?(10月5日、西原宏一)
加えて、前述のように節目節目でオプションが上値を阻んでいることから、113.00円からの上昇は時間がかかるのかもしれません。
しかし、繰り返しになりますが、米系ファンドによる「日本株買い、ヘッジとしての米ドル/円の買い」というオペレーションも見受けられ、米ドル/円のダウンサイドリスクは限定的。
米ドル/円は依然として118円への上昇の過程にあると考えています。
「朝鮮労働党創建記念日」を終えたあとの米ドル/円、そして日本株の行方に注目です。
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