北朝鮮のミサイル発射があったら、条件反射的にリスクテークになってしまっている。もうリスク回避にはならないと思われているほど、北朝鮮の行為はマーケットになめ切られているようだ。昨日のアジア時間でも日本株は堅調。
グローベックスでは米国株が一段高して歴史的な最高値を更新してきていた。ドル円も下攻めする傾向は見られない。だからと言ってドル円が急伸するわけでもないのが、最近のドル円相場のいやらしいところだ。
夕方以降になると欧州株の堅調さも加わって、さらにリスクテークニューヨーク序盤に至るまでには112円台をうかがう動きとなった。ユーロドルも下げてきているので、ドル相場になっている。
見るとドルの金利が短期も長期も上がってきている。これはGDPの改定値が予想よりも強かったのに加えて、イエレン議長のスピーチを控えたフロントランニングみたいなものだろう。
イエレン議長の発言でインフレ率の上がらなさを嘆いている状況が確認された。それでドル金利の上昇ピッチも緩やかになるだろうとの観測が台頭し、金融相場的に米国株は大きく上昇。
ドル円も一気に112円台に乗せてきた。私もちょっとドル円の買いで参戦してみたが、一度もフェイバーにならずに5ポイントも押し込まれてしまったので、速攻でポジションをクローズした。
リスクオンで始まったニューヨーク市場だったが、アップルやグーグルといった時価総額の高いハイテク株が売り込まれ、米国株はそれまでのゲインをすべて吐き出してムードは一転。
結果的にはドル円の高値は112.15までだった。猛烈に買われたように見えながら、値幅は大したことなかったなというのが感想である。やや上値にシコリを残して上値警戒感が増幅した格好となった。
今晩も高過ぎる株価との見合いとなるだろう。リスク資産のバリューが高すぎるので、経済指標だけではマーケットの流れは変わりにくい状況が続いている。丹念に米国株の動向をウオッチしていくしかないだろう。
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