■ユーロ/円は高値更新していく可能性大
このような見方や推測が正しければ、クロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)の代表としてユーロ/円の強気変動が当然の成り行きと想定される。
実際、ユーロ/円は9月高値から高値圏での保ち合いを形成し、これをずいぶん続けてきたが、ようやく底打ちを完成したサインを灯したので、ここから上放れを果たし、高値更新していく可能性が高いだろう。
テクニカル上の見方は昨日(11月30日)のレポートをもって説明する。以下は本文。
(出所:FXブロードネット)
ユーロ/円は煮詰まりつつある状態で、やはり上放れを果たす公算が高い。21日レポートで指摘した通り、ユーロ/円の「4度目の正直」が効いたわけだ。念のため、同日レポートで提示したチャートを下記に再掲載。
(出所:FXブロードネット)
前回の指摘、要するに20日罫線が示した「フォールス・ブレイクアウト」のサイン(4度の安値トライがあったが、むしろサポートゾーンを再証明、安値打診自体がダマシであった)が「ホンモノ」なら、ここから切り返しを果たすはずだった。実際、足許なお保ちあいの段階におるが、20罫線のサインの役割、大分強化されているから、上放れの公算が強まれる。同見方、下記の3つの視点をもって証左されるでしょう。
まず、23日までの罫線、20日と「インサイド」を形成していたが、24日の大陽線(B)によって上放れを果たし、20のサインを証左していた。
次に、28日(C)までの反落、一旦24日安値を割り込んでいたが、同割り込み自体も「ダマシ」であったこと、本日までの切り返しをもって証明された。
最後に、本日ザラ場では一旦24日高値をブレイク、上放れの蓋然性を強化している。ここから再度高値トライがあれば、順次11月高値や10月高値の打診やブレイクを目指すでしょう。この意味合いでは、大型保ちあい、すでに煮詰まりつつある状態で、近々上放れを果たし、上昇モメンタムの加速を覚悟しておくべきであろう。
このロジックでは、ユーロ/円の高値更新は必至であろう。この場合、短期スパンでは135円の大台、中期スパンでは来年(2018年)早々140円の節目も射程圏に収めているのではないだろうか。
もちろん、ユーロ/円の上昇は米ドル/円の上昇なしではあり得ないから、米ドル/円は2017年年初来高値へ「全幅戻し」を果たす、といったシナリオもなお維持される。
■クロス円は明暗がわかれる! 英ポンド/円は160円も狙える!?
その他のクロス円は明暗がわかれる。英ポンド/円と豪ドル/円を比較してみれば一目瞭然だ。
英ポンド/円については、最近重要なサインの点灯も確認されたから、結論から申し上げると、ユーロ/円と同様、2017年年初来高値更新は必至、短期スパンでは155円、中期スパンでは160円も狙えるのではないだろうか。
(出所:Bloomberg)
詳しい検証はまた次回。市況はいかに。
(12:30執筆)
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