■米ドルが全面安。目先の懸念材料はなくなったのに…
今週(1月22日~)は、再び米ドルが全面安となっています。
1月20日(土)から、米政府機関の一部が閉鎖されることになりましたが、22日(月)に米共和党が一歩譲歩したことで成立した米暫定予算案を受けて、ようやく目先の懸念材料がなくなることになりました。
しかし、市場の米ドル買いでの反応は一時的に終わり、その後は、再び米ドル売りを加速させています。
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■トランプ政権が通商問題で強固な姿勢に!?
前回のコラムでもお伝えしているように、今年(2018年)に入ってからというもの、ファンド勢がユーロ/米ドルを中心に、米ドルの売り仕掛けを行ってきています。
【参考記事】
●米ドル/円のさらなる下落は考えにくい! ここからは緩やかな円安に戻っていくか(1月18日、今井雅人)
ECB(欧州中央銀行)による早期のガイダンス再検討への期待や、メルケル独政権の連立協議の進展など、ユーロ買いにつながる材料も、ユーロ/米ドルの上昇を後押ししています。
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また、米ドル/円については、日銀が超長期債を対象にした国債買取りオペを少額、減額させたことをきっかけにした「テーパリング(※)」期待が売りを後押ししました。
(※編集部注:「テーパリング」とは、量的緩和政策により、進められてきた資産買い取りを徐々に減少し、最終的に購入額をゼロにしていこうとすること)
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)
そして、その動きも一巡したかに思われた1月22日(月)、米政府は洗濯機と太陽光パネルにセーフガード(緊急輸入制限)を発動するという措置に出ました。これは、明らかに中国へ圧力をかける動きです。
市場に、「トランプ政権は通商問題で強固な姿勢を取り始めた」との憶測が台頭したことは否めません。
【参考記事】
●米通商問題が争点となり米ドル安が進む。ドル/円は110円が決壊! 次は105円へ…!?(1月25日、西原宏一)
■ムニューシン発言で米ドル安が加速!
そんななか、1月24日(水)の欧州時間に、世界経済フォーラム年次総会、いわゆる「ダボス会議」に出席しているムニューシン米財務長官から、「米ドルはもっとも市場で流動性を備え持っている。短期的な米ドルの水準には全く懸念していない。米ドル安は貿易やさまざまな機会にとって良いことだ」との発言が飛び込んできました。
「これまでずっと言及してきているとおり」という前置きを添えてはいましたが、市場は一気に米ドルを売り浴びせる反応。米ドル/円は109.50円に設定されていた、まとまったストップロスの売りを巻き込む形で下げ足を速め、一時109.00円を割り込む水準まで売り込まれました。
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また、ユーロ/米ドルは、一気に1.2415ドルまで急騰する反応となりました。
【参考記事】
●ユーロ/米ドルはまだまだ上昇!?ターゲットは短期的には1.265ドル、ゆくゆくは1.31ドル台!?(1月17日、松田哲)
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 1時間足)
これまで当コラムで何度もお伝えしているとおり、この間も…
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