■イタリア政局不安もあり、ユーロ/円は123円へ
加えて、もう1つ注目の通貨ペアは、前回のコラムでご紹介させていただいた「ユーロ/円」。
【参考記事】
●イタリア政局の不透明感でユーロ急落! リスクオフ要因多数!? 地政学的リスク警戒(5月17日、西原宏一)
まず、前回のコラムからの抜粋。
先月(4月)から下げ足を速めているユーロ/米ドルですが、下記の欧州政局の不透明感も加わり、今週(5月14日~)も続落。
イタリア政局を巡っては、ポピュリスト政党の議員が欧州中央銀行(ECB)に債務減免を求めることが検討されていると述べて懸念が広がり、イタリア国債が下落。クロス取引でユーロが売られた。
出所:Bloomberg
イタリアでは、EU(欧州連合)との軋轢を生むような報道が多くなっています。
たとえば、ミニBOT(政府債務支払いに使う少額の短期債券)の発行などです。
結果、イタリア10年国債利回りの対独10年国債利回りスプレッドが拡大していることが、ユーロ/米ドルの下落を誘引しているため、引き続き、イタリアの政局の行方に注目したいところ。
(出所:Bloomberg)
このイタリアの混迷がユーロの上値を抑えていることに加え、米ドル/円の上値が重いことを鑑みれば、前回のコラムに続き、注目はユーロ/円の行方ということになります。
【参考記事】
●イタリア政局の不透明感でユーロ急落! リスクオフ要因多数!? 地政学的リスク警戒(5月17日、西原宏一)
以下は、ユーロ/円の週足チャートです。
(出所:Bloomberg)
下値のめどは、まず、フィボナッチリトレースメントの38.2%に位置する126.83円、50%であれば123.54円となります。
イタリアの政局の混乱を、まだマーケットが十分に織り込んでいないと仮定すれば、ユーロ/円は、123円に向けて下落の過程にあると考えられます。
(出所:Bloomberg)
イタリアの政局の混乱も加わり、123円に向けて続落中のユーロ/円の動向に注目です。
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