■FRB、中国、EUへトランプ砲連発も日本だけは言及せず
今週(7月23日~)は円高で始まっていますね。先週(7月16日~)、113円台に乗せた米ドル/円は、111円を割り込みました。

(出所:Bloomberg)
先週、7月20日(金)の夜にトランプ米大統領がCNBCのインタビューで米利上げを批判し、追撃するようにツイッターでも「中国やEUは自国の通貨と金利を低い水準に操作してきた」と米ドル高を牽制しました。ひとつには、これが大きかったのでしょう。
トランプ大統領は選挙期間中から、中国を為替操作国に認定すると話していましたし、先週(7月16日~)にはムニューシン米財務長官が中国に対して「為替操作を行ったかを非常に注意深く精査していく」と発言しています。
少し先の話になりますが、10月に発表される米財務省の為替報告書で中国が為替操作国に認定されるのかどうか、テーマとなるかもしれないですね。ただ、今回、名指しされたのは中国とEU(欧州連合)だけ。日本が含まれなかったことが不思議ではないですか?
安倍首相とトランプの間で何か話がついているのかもしれませんし、今月(7月)下旬からは、FFR(日米通商協議)が始まります。ここで注文をつけるのかもしれないですね。
【参考記事】
●トランプ大統領の通商政策はドル高要因? ドル/円は111.50円メドに押し目買い継続!(7月19日、西原宏一)
■日銀の政策「微調整」で円高へ
日本に対して厳しい態度で臨むようなら円高材料ですね。また、今朝(7月23日)になってからは、日本銀行の金融政策が話題です。
今月(7月)末に開催される金融政策決定会合で、長期金利目標の柔軟化などが議論されるのではと報道されたことがきっかけでした。
円高を見て慌てたのかどうか、日銀は2月以来の指値オペを本日(7月23日)、行なっています。
中国やEUの金融政策への批判を聞いた日銀が、トランプ大統領の意向を忖度して政策を変更するとも思えないですが……。
6月時点で「6月と7月の金融政策決定会合で、物価の動向を集中的に点検」と報道されていましたから、想定通りではありますよね。
トランプ大統領の米ドル高修正発言に加えて、7月30日(月)~31日(火)に開催される日銀会合で政策を微調整する可能性が出てきたことから米ドル/円が下げている、ということですね。

(出所:Bloomberg)
(次ページでは米ドル/円の見通しや豪ドル/円の売り戦略の話題も…)
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