FOMCの議事録が出た。今回の議事録はたいへんな注目度であった。それは昨年末からのFRBの金融政策のスタンスに変化が見られるからである。利上げペースの鈍化はもちろんのこと、量的引き締め、いわゆるQTというものが一時的にもせよ停止するのではないかとの憶測が高まったからだ。
その結果として今年に入ってからの株価上昇は異常なものがある。織り込んでいるだけだと言っても、年初から20%以上も上げているのだ。これは米国株に限らず、欧州株も日本株も同じだ。日経先物は年末には19000円台だったものが、21000円台まで上がってきている。
後は調子に乗って買い進んできたのはいいけれども、この株価がフェアバリューなのかどうかが問題なのである。先週まででアメリカ企業の決算発表は一巡したので、ミクロの方面からの心配は薄らいだ。
しかし金利の側面からはまだ先が見えない。それが市場の不安材料となっているのだ。さらにマーケットを悩ませているのは為替相場の動きだ。為替レートは昨年末からドルの全面高となっている。これがFRBのQT縮小に対する反応と真逆なのだ。
昨日の議事録ではこれまでに明らかになっているもの以上のものは出てこなかった。それでも金融引き締めの年内終了を議論した形跡もあり、今年の世界経済のスローダウンも認識している。形としてはハト派色の強いものであったが、これはサプライズなしといってもよい。それで株価も為替相場も大きな反応を示していない。
私も早い時間から110.79でドル円ショートで粘っていたのだが、結局はポジションは変わらず。動かないものは仕方がない。そのままストップロスを今年の最高値のちょっと外側ということで111.15のままでよいだろう。ポジションのサイズも小さめにしてあるので、利食いポイントも深めに考えているが、今のところは特定していない。
対象が金利に絡んだ話題になるので、実際の様相がどうなっているのかは、判明するのに時間がかかりそうだ。米中協議と米朝会談が一段落してからのことで、次の関心は3月FOMCに移る。
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