今夜はFOMCである。金利に変更はないが、期待が集まっているのはバランスシートの縮小停止のタイミングだ。現在の状況では緩やかではあるが、着実に保有資産が減少していく。
何もしないでも資産が減るのは、次々とおとずれる国債の満期が控えており、元本の償還はそのまま市場からの資金吸収となるからだ。これがタイトニング効果と同じ作用をする。
バランスシートの縮小停止というのは、償還分くらいは資産の買い直しをするということ。バランスシートを膨らんだままにしておくのだから、当初に目論んでいた金融環境の正常化からは遠のくことにはなる。
しかし金融効果としてはイージングとなるので、それを好感して年初からの株価の高騰となってきているわけだ。市場の関心は縮小停止のタイミングに移っている。
これが年内なのか、それとも時期を特定せずに「データを見ながら」といった曖昧さを残す形にするのか。いずれにしてもパウエル議長も今回の金利会合で方針を明確に打ち出すといっているので、マーケットの注目度は高まっている。
その割には為替相場では総じてドル高の流れが変わっていない。市場期待に対して、これをドルの割高と考えるべきか。それとも今のドル水準が正しくて、他のリスクファクターである株価やドル金利の相場のほうが調整を強いられることになるのか。
これは終わって見ないとわからないことだが、為替相場で何かやろうとしたら、ドルのショート攻めであろう。ドルが現行レベルから上がることがあったにしても、たかが知れている。
それに比べるとドルの下げが起こったら、かなり大きなものが期待できる。ドル相場の流れには完全に逆行してしまうが、投資妙味という点からはドル売りが面白いであろう。
そして今日は中値決めに向けてドル円は111円台の中盤を超えてきている。今年の高値というレジスタンスもそう遠くはないことだし、損切りレベルも設定しやすいので、夕方にかけてはドル円の売り場探しに励みたいとところである。
そして後は夜中に早起きして結果待ちするだけ。もちろん思惑が外れるケースもありうるが、その際にもダメージが少なく、次の日のトレードにつなげることができる。
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