昨日はアジア時間ではリスク回避で、海外時間ではリスクテークの日となった。こうまで猫の目のようにコロコロと毎日、相場の様相が変わるということは、マーケットも米中関係の将来像がつかめていない証拠なのだろう。
「順調に進んでいる」とか「合意も可能」というのは論理的に当たり前なことであって、多くの識者は問題の深刻さから解決までの道のりの遠さを指摘している。長期化は避けられないということだ。
おそらく3年後も同じように米中間の応酬が続いていることを想像すると、今やっている協議もお遊びみたいなものだろう。いったいあれは何をやっていたんだと後になれば非難されそうでもある。
だから実際の影響が現われているような、もっとファンダメンタルズに根ざした投資を目指すべきであろう。確実に世界貿易はダメージを食らっているのだし、それが元に戻るまでには越えねばならないハードルが高過ぎるのである。
私としてはドル円は当面は109円台にステイすると見ている。多少にはみ出しはあっても、コアレンジは109円台が中心となろう。そこで109円台の100ポイントを4つのブロックに区切ってトレードに当てはめてみる。
つまりドル円の109.00から109.30まではロングメーク。反対に109.70から110.00まではショートメークのゾーン。その中間は利食いゾーンだというわけである。これでダイナミックのなさを補うしかない。
そして実際に今週に入ってからは、これでうまくワークしている。昨日のマーケットでも、アジア時間では109.30以下があったわけだし、夜には109.70アッパーもあった。今日になってちょっと110円台をかすったが、これはコアレンジが脱してしまったと考え直すには至らない。
レンジ取引の特徴は、相場の流れに対して逆張りになるということである。相場が上がらないとショートポジションはできないし、かといってポジションができた後は相場が下がることを期待することになる。矛盾しているようであるが、これがテクニカル分析を利用した愚直な取引手法なのである。
自分が採用した重要と思われるテクニカルポイントのちょっと手前で逆張りでポジションを作り、不幸にもそのまま抜けてしまったらならば、その時点で即座に損切りのためのポジションカットすれば良いだけ。
これはテクニカル分析の目的が、相場の引っかかりどころを追求することにあるからである。引っかかると言うのだから、そうするまでのこと。肌に合わない人もいると思うが、機械的に対処すればいいだけなので、自分のトレーディングスタイルの一つに加えておいて損はないだろう。
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