昨日も米中関係がマーケットを動かした。中国メディアが「何の新提案もないまま訪中しても無駄だ」と論評したことで、マーケットは欧州時間でリスク回避に傾いた。前日に米国株が大幅上昇していた後だけに、ポジション調整のための売りもかなり短期筋から出ていたようだ。
ニューヨーク時間ではトランプ大統領が日本やEUに対する輸入自動車の追加関税を半年先送りすると公表したので、これが市場のリスク許容度を回復させた。米国株も戻りに入ったが、前日のレベルを取り戻すまでには至らず。やはり中国関連のハイテク企業の株が売られて、米国株は重い足取りとなって終了した。
私はドル円のコアレンジが109円台だと想定しているので、109円台の後半は売りゾーンとなる。したがって109.88で売っておいたのだが、109.50を下回ってこない。欧州時間でズルズルと下がってきたが、それでも下げに勢いがない。
そしてニューヨーク時間に入るとトランプ大統領の発言でショートカバーが起こった。私は利食い損ねてしまった。109.50以下が利食いゾーンだと考えていたのだが、そこまで完全に至らなかったのである。
ニューヨーク時間の午後はほとんど為替相場で動きなし。そのまま110円台に乗せて終了した。私もいったんは撤退を決意し、110.04で買い戻してスクエアに戻した。
週明けはドル円は110円台に乗せてスタート。そして今朝は日本のGDPが出た。予想を上回ってプラス0.5%だった。それでややリスクオンのムードが先行している。これまでの109円台に居続けるだろうというシナリオは、やや崩れてきた。
ニューヨーク序盤まで様子見をして、リスクオンの状態が続くかどうか。ドル円が下っ放れをしたかどうかを確認してからポジションを取ることを考えようと思う。
今週はトランプ大統領の訪日を控えて、要人発言に振らされるマーケット展開となろう。来月にもG20で訪日するというのに、新しい天皇陛下に会うためとしている。しかし市場は彼をそのまま放ってはおかないだろう。トランプ大統領も面白いことを言うことを期待されていることを承知しているはずだから、始末が悪い。
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