昨日は東京クローズ後に香港からの報道で、逃亡犯の引き渡し条例を生成器に撤回するとの話しが出た。これが市場の不安定要素の一因を除くものと考えられ、マーケット全体がリスクオンに傾いた。グローベックスでは米国株が急伸。米国株は前日に下げていたロス分を、ほとんど取り戻してしまった。
アジア時間で105円台も見せていたドル円はしっかり。しかし上げのペースは実に遅い。材料が出たところだし、株価も高くなっているので私もドル円をつまんでみようと思ったのだが、あまりにも上げ方が鈍いので夜まで待つことにした。これから始まる欧州市場でもイギリス議会という不安定材料が残ってもいるからだ。
そのイギリスポンドもメクリ上げが続いている。もう1.20台割れもなさそうな雰囲気である。合意なき離脱を回避するための延期法案が順調にパスするものと思われているらしい。延期して目先の混乱は避けられても、抜本的な解決になるわけではないのに。
ニューヨーク時間に入ってもリスクテークの流れは変わらずで、米国株はそのまま大幅高のレベルでスタート。次の問題であるイギリスの議会では、まずはBREXITの延期法案が通過した。次はジョンソン首相の持ち出した解散総選挙の扱いに関心が集まった。その間にもポンドが強烈にショートカバーを浴びて、大幅上昇となっている。
ニューヨーククローズの後になって総選挙を行う法案が否決された。市場はすでにリスクテークでパンパンだったが、ポンドは一段高し、1.2250あたりまで上昇した。リスクオンなのでクロス円すべてが高くなっているのは言うまでもない。
今日になって米中協議が10月にワシントンで開かれると報じられた。それが市場のリスク許容度をさらに押し上げ、日本株も上昇した。昨日のニューヨーク時間のコアタイムでは大きく動ききれなかった米国株だったが、グローベックスセッションで再び一段高に向かった。ドル円もやっと動き出した。106.75あたりまで上がって、ちょっとモタモタしている。
今晩はいくつか経済指標が出るが、それほども市場を動かすことはないであろう。すでに米国株は大幅高をしているのだから、その高値圏を維持できるかどうか、もしくは一段高に向かえるだけの余力があるのかどうかを確かめる方が重要である。すでにリスクテークが済んでしまっている分だけ、現状からのドル円やユーロ円での高値追いは賢明とは言えない。
日本時間 15時30分
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)