■米ドル/円は108円台半ばで上値が重い
そして、最後は本日(9月19日)の日銀金融政策決定会合となります。
結果は、日銀は動かず、金融緩和策の現状維持を決定したのみ。
【参考記事】
●サウジ石油施設攻撃は「自作自演」も!? 供給障害の原油高はリスクオフ要因に…(9月16日、西原宏一&大橋ひろこ)
日銀は19日の金融政策決定会合で、大規模な金融緩和政策の現状維持を決めた。長期金利の誘導目標を「0%程度」、短期政策金利をマイナス0.1%に据え置く。
公表文では、2%の物価安定目標の達成に向けたモメンタム(勢い)が損なわれるおそれに「より注意が必要な情勢になりつつある」との文言を加え、物価の停滞に警戒を強めた。
出所:日経新聞
この結果を受けての米ドル/円の反応は、先週(9月9日~)のユーロ/米ドルと同様。
ECB(欧州中央銀行)は満額回答で、極めて大規模な緩和策を打ち出したのですが、前述のゴールドマン・サックスを筆頭に多くの参加者が緩和を織り込んでいたため、ユーロ/米ドルは、一時1.0927ドルまで急落するも、その後、1.1100ドルレベルまで反発。
(出所:Bloomberg)
今回の米ドル/円は、日銀金融政策決定会合に、わずかながら金融緩和の期待もあったことやFOMCの結果を受け、一時108.47円まで上昇。その後、開催された日銀金融政策決定会合での据え置きを確認して反落するという流れでした。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 30分足)
今年(2019年)の高値と安値の半値戻しまで到達し、上値が重くなった米ドル/円。
ただ、このところの米ドル/円はクロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)、特に、英ポンド/円の動向に大きな影響を受けます。
今回も、英ポンド/円が126.67円に到達し反発するのに追随し、米ドル/円も反発を開始していました。
■ECBやFRBと比較して、日銀はタカ派な印象
その英ポンド/円ですが、米ドル/円と同様、9月18日(水)に135.66円に到達して反落しています。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:英ポンド/円 4時間足)
日銀は、次回会合で追加緩和期待を示唆するようなコメントをしてますが、ファンダメンタルズが変わらなければ何もしない可能性も高く、ECB、そしてFRBと比較すると、どうしてもタカ派の印象を与えてしまいます。
これは、円高要因になります。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足)
他の主要中央銀行が金融緩和に動く中、日銀は動かず。
結果、上値が重くなった米ドル/円の動向に注目です。
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