■バランスシート拡大に陰り。FOMCの焦点に
コロナウイルスも気になりますが、今週(1月27日~)は1月29日(水)にFOMC(米連邦公開市場委員会)、1月30日(木)にはBOE(イングランド銀行[英国の中央銀行])の結果発表が控えています。
FOMCは現状維持でしょうが、気になるのは隠れQE(量的緩和)ですね。
株式市場を下支えしてきたFRB(米連邦準備制度理事会)の資産買い入れですが、このところバランスシート拡大の勢いに陰りが見られます。
隠れQEの目的は短期金融市場の安定ですから、短期金利が正常ならばやる必要がない、ということなのでしょうが……。
実際の目的は株価対策もあるのでしょうが、それはともかく、4-6月期までは継続するとしていた隠れQEの打ち切りについて、パウエルFRB議長から何らかの発言があれば株価への影響は出てくるでしょう。

FRBが4-6月期まで継続するとしていた隠れQEの打ち切りについて、1月29日(水)のFOMCでパウエルFRB議長から何らかの発言があれば、株価への影響が出てくると西原氏は見ている (C)Bloomberg/Getty Images News
■ブレグジット実現へ。BOEのサプライズ利下げはあるか
BOEはいかがですか。
強い英経済指標が続いて、利下げの織り込み度が低下しているようですが。
【参考記事】
●米国株を「買わない理由」はない!? 株高追い風に豪ドル/円は押し目買い!(1月20日、西原宏一&大橋ひろこ)
今のところ、織り込み度は50%ほど。
利下げすればサプライズですが、金利がアンカーとなってトレンドが発生するようなイメージはありません。
また、1月31日(金)をもってようやくブレグジット(Brexit)が実現。EU(欧州連合)や米国との通商協議に焦点が移ります。
今週(1月27日~)の戦略は、どう考えますか?
リスクオフですから、教科書的には豪ドル売りなのですが、今朝(1月27日朝)もそれほど売られていません。
リスクオフと豪ドル安の相関性が、徐々に薄れてきているようです。
ただ、銅や原油などのコモディティが売られているため豪ドルの上値が限定的であることはたしか。
今回はチャートの形状も考慮して、先週(1月20日~)から米ドル/円のショートを選択しています。
110円には米ドル売り遅れ組のオーダーも並んでいるようで、上値は重いのでしょう。
(構成/ミドルマン・高城泰)
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