■ラッセル2000の下落が予言していたのは…?
みなさん、こんにちは。
今週(10月8日~)トレーダーの間で話題になっていたのが、ラッセル2000の下落。
【参考記事】
●米失業率48年ぶり低水準で米金利急騰! でも、米ドル/円が上がらないワケとは…!?(10月8日、西原宏一&大橋ひろこ)
(出所:Bloomberg)
この中小型株の軟調な展開が、早晩、ほかの米国株の急落を誘引するのではないか?との憶測が拡大していたわけです。以下は、10月5日(金)にブルームバーグが配信した記事の一部を抜粋したものです。
米中小型株の軟調、米景気減速伝える炭鉱のカナリアか
10月に入って米中小型株の株価指数であるラッセル2000が下げ足を速め、8月末の高値から一時5.7%下落した。
S&P500で割ったレシオも6月をピークに、2日には一時8%余り低下。GDPとの相関も高い同レシオの下落は、これから年末にかけての米景気減速を示している可能性もある。
出所:Bloomberg
■底堅さを見せていたNYダウが急落
日経平均の日足チャートも、個人的にチェックしているデマーク(※)インディケーターがカウントダウンを点灯し、反落を示唆。
(※編集部注:「デマーク」とはTDシーケンシャルなどのテクニカル指標を開発したトーマス・R・デマーク氏のこと)
NYダウも、ダブルトップを示唆しています。
(出所:Bloomberg)
これに、前述のラッセル2000の動向から考えると、なぜ、米国株が大幅に調整しないのか?の方が違和感があったほど、先週(10月1日~)までの米国株は底堅い動きを見せていました。
それが、10月10日(水)のNY市場でマーケットは一変し、米国株は急落。NYダウは前日比831ドル安となり、3.15%急落。ナスダック総合指数はさらにひどく、4.08%暴落しました。
(出所:Bloomberg)
(出所:Bloomberg)
■米国株の急落に特に大きな要因はない
米国株は、ラッセル2000やデマークインディケーターが示唆しているように、調整局面入り。
この、10月10日(水)の米国株の急落に関しては、特に大きな要因はありません。
これまでの米金利の急騰、米中貿易戦争の激化などが要因に挙げられています。
【参考記事】
●114円台に乗せた米ドル/円だが120円到達には懸念あり! 英ポンド/円は下値警戒!?(10月4日、西原宏一)
逆に言えば、株の調整要因は数多く挙げられていたものの、米国株に対する強気な見方が多いために調整が遅れていたことが、かえって調整の値幅を大きくした展開。
米国株の急落を受け、本稿執筆時点の日経平均は、前日比900円安の2万2600円レベルで推移しています。
呼応して、米ドル/円は112.05円、豪ドル/円は79.20円、ユーロ/円は129.55円と円全面高。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨VS円 1時間足)
米ドル/円は、前回のコラムでご紹介させていただいた…
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