■株高・米ドル高で、英ポンド/米ドルが注目されるワケ
この米ドル高の流れの中、注目が集まっているのが、英ポンド/米ドル。
昨年(2019年)12月12日に実施された英総選挙で、1.3514ドルの高値に到達した後、1.29~1.32ドルのレンジでもみ合っていた英ポンド/米ドルですが、徐々に上値が重くなってきました。
【参考記事】
●2大イベント終了で利益確定の動き加速!? トランプ大統領の弾劾裁判の影響は…?(2019年12月19日、西原宏一)
要因は、ボリス・ジョンソン首相が、再び「瀬戸際戦略」を取り始めたこともありますが、英ポンドの上値を重くしたのが、「MiFID2」(※)修正の報道。
(※編集部注:「MiFID2(第2次金融商品市場指令)とは、2018年1月から施行された、EU(欧州連合)の金融・資本市場の包括的な規制のこと。2007年に制定された「MiFID」を改訂したもので、アルゴリズム取引など市場環境の変化への対応、デリバティブ取引に関するルールの導入、株式以外の金融商品への規制適用など、市場の透明性の向上と投資家保護の強化が図られている)
EUが英離脱でMiFID2修正を検討、ロンドン拠点銀行を狙い撃ち
英国の欧州連合(EU)離脱で自由になれると感じているのは、当の英国だけではない。英国の影響から解放されたEU当局は、ロンドンの金融街に対して行った妥協を取り返そうと攻勢に出る。
出所:Bloomberg
この報道が、英ポンドの上値を抑える形で、英ポンド/米ドルは再び1.3000ドルを割り込む展開となっています。
(出所:Trading View)
先週(1月27日~)のリスクオフ局面では、豪ドル/米ドルの下落が目立ち、米ドル高は豪ドル/米ドルが中心でした。
しかし、今週(2月3日~)は、前述のように株高なのですが、米ドル高。
そして、その中心は英ポンド/米ドルです。
(出所:Trading View)
EU(欧州連合)が、英国離脱でMiFID2修正を検討しているという報道から上値が重くなり、再び1.2500ドルに向けて下落を開始した英ポンド/米ドルの動向に注目です。
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