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田向宏行
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持田有紀子の「戦うオンナのマーケット日記」

不自然なほど落ちない中国株が最後の砦、
リスクオフでもドル円テクニカルを意識

2020年02月25日(火)15:03公開 (2020年02月25日(火)15:03更新)
持田有紀子

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 昨日は日本がお休みだったが、相場のほうはよく動いた。週末にイタリアや韓国での感染者数の急増が大々的に補いじられたので、週明けのマーケットはリスク回避の姿勢が強まった。

 早朝の為替相場ではドル円が111.5とかでやっていて、これは先週末のニューヨーククローズから見ると30ポイントほど下げている状態だ。ちょっと遅れてグローベックスセッションも始まるが、やはり米国株も先週の安値を下回って、マドをあけて大きく下げて始まった。

 しかしドル円は朝いちの値段が底となっており、すぐに111.65あたりまで値を戻してきたのである。米国株は安いままだったのだが、それでも下げ止まっているという都合の良い解釈を選んだのかもしれない。また下がらないのにじれて、朝から売り込んだ連中のショートカバーもかさなったのかもしれない。

 私としては米国株の戻りのなさのほうを重要視していた。いつもならばすぐに楽観的な見方に転じるのに、今回がそれがない。お昼までには米国株が一段安してきたので、さすがに私もドル円を売ってみることにした。111.50アッパーで売れたことは嬉しいが、ぜんぜん下がらないドル円をショートで持っているのも気味が悪い。

 ウイルスの根源である中国株が下がっていかないから、目に見える範囲でのリスクオフに及ばないのだろう。中国株の代表である上海株価指数は3000の大台でやっており、これは去年の12月に第1弾合意にいたって以来の高値圏でもある。

 旧正月明けで失った分は、全部取り戻した状態なのだ。日経先物ですら22450円まで下げているのだが、米国株の先物取引と同様に完全に無視されている。中国株だけ不思議と下がらない重いに駆られるのである。

 ドル円の相場が崩れだしたのは、欧州時間に入ってからである。欧州株が大幅安となったのを目にしてからだ。さすがにこれではリスク回避に向かわざるを得なくなったという感じだ。ドル円は111円台の前半まで下がってきて、ニューヨーク勢の出方を待つ。

 すでに大幅安していた米国株だったが、ニューヨーク時間のコアタイムでも米国株は一段安した。ダウ平均は1000ドル級の下げとなり、ドル円も110円台の前半まで突っ込んだ。私は先週に上抜けしたドル円の印象が強かったので、どうしても110.30を意識してしまう。

 それまでの上値抵抗線で出会ったものが、当面はサポートとしてワークするだろうという見込みだ。それゆえ私は深追いはせずに110.62でドル円を買い戻すことにしたのだが、終わって見れば安値は110.34までと、きっちりテクニカル的にサポートされた格好となっている。

日本時間 15時00分


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