■10月相場がスタート! 11月3日の米大統領選挙に注目
みなさん、こんにちは。
本日から10月がスタート。2020年も、あと3カ月となりました。
日本では菅新政権になって、9月21日(月)のNY市場で、いきなり米ドル/円の重要なサポートラインである104.00円割れ寸前まで下落するステージがありました。
しかし、同日の日本時間22時過ぎに、どこからともなくまとまった米ドル買いが登場し、104.00円割れを阻止。

(出所:TradingView)
日本株も2万3000円台を保って、日本の半期末を終了しています。

(出所:TradingView)
本邦勢にとって、今月(10月)からの新しい半期がどういう形になるのかは、11月3日(火)の米大統領選挙が重要なカギを握っています。
■バイデン氏勝利なら、強烈なリスクオフの展開もあるか
振り返ってみれば、今から4年前の2016年の米大統領選挙の時は、世論調査では圧倒的にヒラリーさん優勢。
そして日本では、仮にトランプさんが大統領に選ばれれば、強烈な「株安・円高になる」というのがコンセンサスでした。
結果は「ヒラリーさんが選ばれる」という見方も、「トランプさんが選ばれて、『株安・円高になる』」という予測もすべて逆でした。
【参考記事】
●レーガノミクス再来か。トランプ次期大統領のトランポノミクスのもと、ドル/円は109円へ(2016年11月10日、西原宏一)
●予想どおりドル/円は109円へ。ここからは調整局面。次は112円、来年は115円へ!(2016年11月17日、西原宏一)
その影響があるのか、今回はトランプさんになっても、バイデンさんになっても「こういう相場になる」という意見が、マーケットでなかなか固まりません。
個人的には、バイデンさんが勝利し、かつ上下院を民主党が取るようなことになれば、強烈なリスクオフの展開になるのではないか?と想定していますが、民主党を支持している多くの金融機関は、当然、そうはならないという予測が多数。

バイデンさんが勝利し、かつ上下院を民主党が取るようなことになれば、強烈なリスクオフの展開になるのではないか?というのが西原さんの見方 (C)Scott Olson/Getty Images News
このあたりについての「コンセンサス」は、今月(10月)中に徐々に固まってほしいところです。
コンセンサスが固まっていると、選挙結果に対して、「想定どおり」もしくは「その逆」というふうに相場を読めます。
2016年の場合ですと、トランプさんが選ばれて、「株安・円高になる」というコンセンサスどおりに動かなかったため、ポジションとしては、「株と米ドル/円のロング」で大きな収益を上げるチャンスが出てきたわけです。
ところが、「どう転ぶかわからない」というのがコンセンサスだと、結果に対して動きにくいため、コンセンサスは統一されてほしいところ。
■第1回討論会はバイデン氏に軍配?
この「コンセンサスの合致」という意味において、注目の米大統領候補の第1回討論会が、日本時間9月30日(水)の午前10時から行われました。
今回の討論会は、NHK BSでも放映されるなど、注目度が高まっていたことが、ちょっとしたサプライズ。

9月30日に行われた、米大統領候補の第1回討論会はNHK BSでも放映されるなど、注目度が高かったが、内容は具体的な政策もなく貶し合いに… (C)Bloomberg/Getty Images News
今回のモデレーターは、FOXニュースのクリス・ウォレス。
FOXニュースですので、基本報道は中立ですが、モデレーターのクリスはトランプ嫌いで有名。
ただ彼は、プロであり、モデレーターとしては中立を保つと想定されています。
討論内容ですが、新型コロナウイルス対策、最高裁人事、そしてトランプ大統領の納税を巡る疑惑に関してなど多岐に渡るものでした。
米国の友人によれば、米3大ネットワーク(NBC、ABC、CBS)+CNNは「バイデンさんの討論は素晴らしかったという論調」での記事はもう出来上がっているだろうから、討論に関する報道に関しては注目を集めないだろうとのこと。
そのために、マスコミは事前に「バイデンさんは討論が上手くなく不安」という報道を流すことで「期待値」を下げておいて、「バイデンやるじゃないか」と結果を称えるという方法を取るとコメントしていました。
結果は、おおむね彼の予測どおり。
たとえば、
CNNのアンカーのダナ・バッシュ氏は討論会終了後のライブ放送で、「ひどいショー」だったと言うのに思わず放送禁止用語が口をついて出た。CBSニュースの視聴者調査によると、69%が「不快感を感じた」とし、19%は「悲しくなった」と討論会について語った。
郊外居住の女性の動向を追跡する民主党ストラテジスト、ホイットニー・ミッチェル・ブレナン氏によると、女性たちはバイデン氏およびウォレス氏に対するトランプ氏の失礼な態度に気分を害したという。
出所:Bloomberg
ただ、そもそも米国の新聞は、米大統領選挙で特定候補への支持を明確に打ち出すことが多いため、こうした偏った報道はめずらしくはありません。
トランプ氏は「現代で最悪の大統領」と酷評…ワシントン・ポスト、バイデン氏支持表明
出所:読売新聞
■メディアの論調よりも「浮動票」の行方に注目
米国のメディアの論調は討論会で変わらずも、重要な点は「浮動票」の行方。
どちらに投票するか、まだ決めていない米国民が、このテレビ討論会でどのような印象を持つかでしょうか。
しかし、今回の討論会では、トランプ氏、そしてバイデン氏とも、お互いに貶し合いになっており、政策に関しては、あまり具体的なものがありませんでした。
そのため、次の第2回、第3回の討論会での内容が、まだどちらに投票するか決めていない米国民にとっての、投票行動の決め手になるのではないでしょうか?
米大統領候補第2回討論会は、10月15日(木)、第3回は10月22日(木)です。
そして、11月3日(火)の米大統領選挙の投票日へと向かいます。
引き続き、米大統領選挙の行方に注目です。
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