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米大統領選、郵便投票の影響で大混乱に!?
討論会はバイデン氏がうまく立ち回ったか

2020年09月30日(水)15:31公開 (2020年09月30日(水)15:31更新)
志摩力男

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■大統領選の最終結果は郵便投票の影響で大混乱!?

 11月3日(火)の大統領選挙投票日まで、あと1カ月ほどとなりました。

今年(2020年)は新型コロナウイルスの影響もあり、郵便投票を選択する有権者がかなりの数になりますが、郵便投票の処理の仕方は州によってバラバラです。

 そのため、通常の選挙のように、投票が終わった直後に結果がわかるわけではなさそうです。

トランプ、バイデン、どちらが最終的に勝利したのか、最終結果が遅れに遅れそうで、かつてない大混乱となるのではないかと懸念されています。

【参考記事】
豪ドル/米ドルを戻り売り! 豪ドル高を牽制したRBAの注目人物とは?(9月28日、西原宏一&大橋ひろこ)

■開票が進むにつれてバイデン票が伸びそう

 民主党支持者の多く、約6割(?)が郵便投票を選択すると言われている一方、共和党支持者の多くは、直接、投票所に行くと見られています。

 そうなると、投票日直後の集計ではトランプ氏が大勝利したように見えても、郵便投票の開票が進むにつれてバイデン氏の票が伸びるという感じになりそうです。

 混戦した大統領選として有名なのが、2000年のブッシュ氏対ゴア氏の大統領選です。

 大接戦となったフロリダ州では、機械による票の読み取りの数え直しが行われたのですが、フロリダ州最高裁は、州全体の手作業による数え直しを認めたものの、連邦最高裁がそれを否定。ブッシュ氏の勝利、ゴア氏の敗北が確定しました。

 しかし、今回は、当時以上に混乱するのではないかと、恐れられています。

■カギとなりそうな「激戦州」のフロリダ州は、ほぼ拮抗

 これまでのところ、政治情報サイト「Real Clear Politics」による支持率では、6%ほどバイデン氏がトランプ氏を上回っています。

 2016年大統領選の際、投票1カ月前のクリントン氏の支持率は、トランプ氏を3%程上回っていましたが、その時よりもバイデン氏はリードを保っています。

 しかし、米大統領選は、結局は「激戦州」と呼ばれる州の結果次第です。

【参考記事】
米大統領選とは? 制度のしくみや特徴、米ドルなどの為替相場や株価への影響を解説
米大統領選まで4カ月! トランプの支持率は低下…バイデン大統領誕生なら何が起こる?(7月1日、志摩力男)
株価上昇=経済政策が正しいと言えるのか? 迫る大統領選、人種問題がトランプの逆風に!(6月10日、志摩力男)

多くの激戦州では、依然としてバイデン氏がトランプ氏を上回っていますが、差は少し詰まってきています

 特に、今回もカギとなりそうなフロリダ州では、ほぼ拮抗しています。

■郵便投票を含めたフロリダ州の結果は早めにわかる

 ここで、激戦州における郵便投票がどのように処理されるのか、それを見てみると、選挙のヒントが見えてきます。

激戦州における郵便投票の処理のされ方

※投票受付、集計開始、郵便投票締め切りの時刻が現時点で判明している州は時刻を表記。時刻は現地時間
※日付や時刻は今後変更される可能性がある

重要な激戦州である、アリゾナ州、フロリダ州は投票日前から郵便投票の集計を開始します。そして、投票日に郵便投票を締め切ります。つまり、かなり早めに結果はわかります

 特に、フロリダ州は今回の選挙でもカギとなりますが、ここをバイデン氏が押さえることになると、大統領選挙は事実上、終わります

トランプ氏はフロリダ州を押さえることが必須ですし、その他の激戦州いくつかも押さえなければ勝利できません

 混乱することが懸念されていますが、フロリダ州の結果は比較的早く出てきますので、ここに注目です。

■上院、下院の選挙も。最高裁判事の人事承認は上院だけ

大統領選挙だけでなく、上院、そして、下院の選挙も行われます

 ルース・ベイダー・ギンズバーグ連邦最高裁判所判事が死去され、トランプ大統領はエイミー・バレット氏を後任判事として指名しました。この人事を承認するのは「上院」だけです。

【参考記事】
豪ドル/米ドルを戻り売り! 豪ドル高を牽制したRBAの注目人物とは?(9月28日、西原宏一&大橋ひろこ)

上院は、各州2名議員が選ばれますが、カリフォルニア州のように3700万人の人口を持つ州でも、ワイオミング州のようにわずか56万人の州からも、代表は2名です。これは、一票の格差で考えると66倍、ちょっと考え難いほど差があります。

 考え方はいろいろありますが、上院は共和党優位にできています。ですが、米国はヒスパニックの人口が徐々に増えているので、時間の経過とともに米国の政治は民主党が優位になります。

 前回(2016年)の大統領選挙も、総投票数ではクリントン氏がトランプ氏を上回りました

【参考記事】
米大統領選まで4カ月! トランプの支持率は低下…バイデン大統領誕生なら何が起こる?(7月1日、志摩力男)

「下院」は、おそらく民主党が勝つでしょう。今回も、本当の戦いは「上院」です。

「Real Clear Politics」によると、戦いは拮抗しているように見えます。

■大統領、上院、下院ともに民主党が押さえる可能性は十分

 トランプかバイデンかに注目が集まりますが、今回、バイデン氏が勝利した場合、上院も民主党が押さえる可能性が高まります。

大統領、上院、下院ともに民主党が押さえるという可能性は十分あります。この「ブルーウェーブ」に、我々は備えたほうが良いのかもしれません。

 この原稿を書きながら、大統領選挙第1回目のテレビ討論会を見ていますが、バイデン氏は「普通に」やっています

バイデン氏は認知に関する問題が噂されていた分だけ、普通に議論するだけで、成功と言えるでしょう。

 今のところ、テレビ討論会はバイデン氏がうまく立ち回っていると思います。

バイデン氏写真

大統領、上院、下院ともに民主党が押さえるという可能性は十分あると志摩氏は指摘。大統領選挙第1回目のテレビ討論会では、認知に関する問題が噂されていたバイデン氏が「普通に」議論しており、成功と言えるという (C)Scott Olson/Getty Images News


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