昨日はアメリカのほうで株価の上昇にストップがかかった。FEDメンバーが10月からのテイパリングの可能性について言及したからだ。早期のテイパリング開始はありうるものと市場では見られていたが、さすがに10月という見込みはなかった。
9月まで失業保険の上積み分が解消されないため、10月に公表される雇用統計ではまだ正確な雇用データを得られないと見られていたからだ。10月という具体的な日付が出てきたのでマーケットはちょっとショックを受けているようだが、その消化具合はもうちょっと時間をかけてみないとわからないだろう。
それまではリスクテークの流れが強かった。アジア時間から欧州時間にかけては総じてリスクオン。そしてユーロ円も130円台に乗せていてステーブル。ただ130.50アッパーにはオファーがたくさんありそうだということは市場でささやかれていた。
そこへ持ってきてISMの景況指数が悪かったことと、早期テイパリング開始の話しで、一気に冷え込んでしまったような感じだった。ドル円は109円台のミドルを割り込んできて、ユーロ円も簡単に129円台に沈んできた。
リスクオフになったのは金融政策の件に加えて、コロナ感染者数の急増もある。米国内で再び10万人の増加が確認されたうえに、その半分くらいはワクチン接種済みだという報告もあったからだ。
このシーズンになると原爆投下や御巣鷹山の話しが出てきて、日本国中がややお悔やみムードとなる。戦争や事故で亡くなった人を悼むためでもある。そして毎年騒がれることはないが、8月15日はドル兌換停止の日でもある。いわゆるニクソンショックというやつだ。
それが50周年。1オンス35ドルで無制限に金と交換できたものが、金の裏打ちがなくなったということだ。戦後のブレトンウッズ体制が崩壊し、管理通貨への道をたどることになって今に至っている。その金価格が50倍以上になっているのは、通貨政策が成功したと言えるのかどうか。
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