昨日は終日、ドル円やユーロ円が重たかった。とくにドル円はほとんど戻しらしい戻り場を作らなかった。それでニューヨーク時間には109円台割れを喫することとなったのだが、大きなストップロスがあったわけでもなさそうで、すぐに109円台に戻してきた。
これはひとつには米ドル金利の低下があげられる。ドル金利は短期も長期も低下。10年ものの長期金利に至っては1.15%台まで低下してきている。コロナ感染による規制の再開が経済活動を押し下げるとの見方からのものだろうが、米当局のほうは大規模なロックダウンはもうしないと言っている。
果たしてこの1ヶ月の金利低下は単に金融緩和の継続見込みのためだけなのか。ドル相場に大きな動きが出てこないため、なんとも判断がつきかねる。またポジションも大きく傾けられない。
ところで米国株はちょっと下がっていても、すぐに復活してきて史上最高値を攻めにいく。気がついたらS&P指数化ナスダック指数がザラ場ベースでも最高値を更新していたりする。しばらくもたついていたダウ平均も、ここに来て最高値に接近してきた。
米国株が史上最高値の圏内にいるということは、言うまでもなく今年の最高値圏にいるということである。それに比べると日本株は今年の最安値圏にいる。日経先物の今年の最安値は27000円ちょうどをちょっとだけ割り込んだところにあるが、それとてもなんとかテクニカル的にサポートされているにすぎない。距離的にはとても近く、一晩でブレークしていってもおかしくはない。
こうした株価の動きのデカップリングは何を表しているものだろうか。単純にワクチン接種の遅れだけなのか。もしも根深いものがあるとしたら、ドル円などはまったく下がらず急騰するようなことがあってもよさそうなものだ。
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