8月27日のコラムで、アメリカの住宅市場が落ち込んでいることを少し取り上げました(「株安、円高で日本は厳しい状況に。米国も住宅関連指標が大きく落ち込んだ」を参照)。
その後も、アメリカ経済は非常に厳しい状況となっています。
■FRBはアメリカの雇用環境悪化をとても気にしている
アメリカで、特に問題になっているのが雇用環境の悪化です。
今年5月頃までは非農業部門雇用者数が急速に拡大し、かなり明るい雰囲気となっていましたが、その後は一転してマイナスが続いています。
米国の雇用指標
(詳しくはこちら → 経済指標/金利:米国主要経済指標の推移)
直近で、9月3日(金)に発表となった8月分の非農業部門雇用者数は前月比5.4万人減となり、事前予想の10万人減よりは良かったのですが、それでも一時期拡大傾向に入っていたことを考えると、苦しい数字となっています。
このことを、アメリカの中央銀行であるFRB(連邦準備制度理事会)も懸念しているようです。
現地時間で9月21日(火)に開かれたFOMC(連邦公開市場委員会)では、「景気回復と雇用創出のペースは数カ月で鈍化した」との見通しが示されました。雇用統計の数字どおりの声明文を発表しています。
また「インフレ率が雇用や景気を安定させるために必要な水準を下回っているため、必要ならば金融緩和を行う用意がある」という見通しも示され、米ドルが全面安になる動きも見られました。
アメリカの景気がますます悪化する可能性があって、FRBは、そのことをとても気にしているのでしょう。
直近で、9月3日(金)に発表となった8月分の非農業部門雇用者数は前月比5.4万人減となり、事前予想の10万人減よりは良かったのですが、それでも一時期拡大傾向に入っていたことを考えると、苦しい数字となっています。
このことを、アメリカの中央銀行であるFRB(連邦準備制度理事会)も懸念しているようです。
現地時間で9月21日(火)に開かれたFOMC(連邦公開市場委員会)では、「景気回復と雇用創出のペースは数カ月で鈍化した」との見通しが示されました。雇用統計の数字どおりの声明文を発表しています。
また「インフレ率が雇用や景気を安定させるために必要な水準を下回っているため、必要ならば金融緩和を行う用意がある」という見通しも示され、米ドルが全面安になる動きも見られました。
アメリカの景気がますます悪化する可能性があって、FRBは、そのことをとても気にしているのでしょう。
■FRBの金融緩和で米ドル安が進みそう
さて、ここで言うところの「金融緩和」ですが、これはFRBが米国債の購入を進める「量的緩和」ということになるかと思います。国債を市場から中央銀行が買うことで、その代金を市場に流すのです。
これを行うと、市場にたくさんの米ドルが流通するため、米ドルが余る。米ドルが余るということは、貨幣としての価値が下がる(希薄化する)ということになり、これは「ドル安圧力」となります。
さて、ここで言うところの「金融緩和」ですが、これはFRBが米国債の購入を進める「量的緩和」ということになるかと思います。国債を市場から中央銀行が買うことで、その代金を市場に流すのです。
これを行うと、市場にたくさんの米ドルが流通するため、米ドルが余る。米ドルが余るということは、貨幣としての価値が下がる(希薄化する)ということになり、これは「ドル安圧力」となります。
ユーロ/米ドル 日足
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 日足)
その上、FRBが米国債を買うことによって債券価格が上昇し、債券価格の上昇は利回り低下、すなわち金利低下となって、これも米ドル安の要因となります。
どちらにしても、米ドル安が進みやすくなるのです。
米ドル/円で言えば「米ドル安・円高」の流れとなり、再び下落圧力がかかってくるようになります。
その上、FRBが米国債を買うことによって債券価格が上昇し、債券価格の上昇は利回り低下、すなわち金利低下となって、これも米ドル安の要因となります。
どちらにしても、米ドル安が進みやすくなるのです。
米ドル/円で言えば「米ドル安・円高」の流れとなり、再び下落圧力がかかってくるようになります。
米ドル/円 日足
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)
日本政府・日銀が徹底して円高を阻止する姿勢は、まだまだ崩せないでしょう(「日本政府・日銀の円売り介入は至極当然。単独介入でも効果がないわけではない!」を参照)。
日本政府・日銀が徹底して円高を阻止する姿勢は、まだまだ崩せないでしょう(「日本政府・日銀の円売り介入は至極当然。単独介入でも効果がないわけではない!」を参照)。
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