(「吉田恒さんに聞く(5) ~アメリカは8年ぶりに為替介入をやるのか?~」からつづく)
昨日はドル/円の109円台乗せを受けて、緊急にマット今井さんに取材した記事を掲載したが、今回は再び、「吉田恒さんに聞く」のシリーズに戻りたい。
さて、前回は対ユーロでドルが大底を打つ時の状況について、吉田さんの予測をお届けした。
それでは、対ユーロでのドルがそのような動きになったとして、ドル/円の方の大底はいつ、いくらぐらいで打つことになるのだろうか? 吉田さんの言う「円高第2幕」の終了地点はどこなのか? ということである。
■これから円の全面高になるリスクあり!
「ドル/円はユーロ/ドルと比べると、ドル安終了のタイミングが後ズレすると思っています。
対ユーロでは、ドルは02年ぐらいからずっと下がっているんです。7年も8年も下がってるわけですよ。無限に下がる相場はなく、そろそろ下げ止まっていいところまで来ているだろうから、協調介入をキッカケに反転するとみているわけです」
ユーロ/米ドル 月足

(※ユーロ/米ドルはドル安になるとチャートが上がる)
「一方、ドル/円は昨年の途中までドル高でしたよね。だから、ユーロ/ドルと比べると、ドル安の期間が短い。それが後ズレするという一つの理由」
「一方、ドル/円は昨年の途中までドル高でしたよね。だから、ユーロ/ドルと比べると、ドル安の期間が短い。それが後ズレするという一つの理由」
米ドル/円 月足

(※米ドル/円はドル安になるとチャートが下がる)
「さらに言えば、ここ数年はクロス円を中心に、記録的な円安になっていました。だから、ユーロが下がりだしたら、クロス円で行き過ぎた円安の修正が起こる可能性が出てきます。ドル/円だけでなく、円の全面高になるリスクがあると思っています」
クロス円とは、ドル以外の通貨と円の通貨ペアのことを言う。ユーロ/円、ポンド/円、豪ドル/円などがクロス円だ。
「さらに言えば、ここ数年はクロス円を中心に、記録的な円安になっていました。だから、ユーロが下がりだしたら、クロス円で行き過ぎた円安の修正が起こる可能性が出てきます。ドル/円だけでなく、円の全面高になるリスクがあると思っています」
クロス円とは、ドル以外の通貨と円の通貨ペアのことを言う。ユーロ/円、ポンド/円、豪ドル/円などがクロス円だ。
クロス円の動き 月足

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