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志摩力男の「マーケットの常識を疑え!」

米ドル/円は、128円が2022年のターゲットか。
トランプラリーの高値118.67円を超えると、
大きな上昇波が見込まれる展開に!

2022年01月06日(木)13:41公開 (2022年01月06日(木)13:41更新)
志摩力男

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携帯電話料金値下げによるベース効果剥落で、インフレ目標2%達成か

 今、日本で春の訪れを一番待ち望んでいるのは、日銀の黒田総裁かもしれません。

 米国をはじめ、多くの国々でインフレ率が上昇していますが、日本の直近(2021年11月)のCPI(消費者物価指数)は0.6%上昇と低い値にとどまっています。

◎ 概 況
(1) 総合指数は2020年を100として100.1
前年同月比は0.6%の上昇 前月比(季節調整値)は0.3%の上昇
(2) 生鮮食品を除く総合指数は100.1
前年同月比は0.5%の上昇 前月比(季節調整値)は0.3%の上昇
(3) 生鮮食品及びエネルギーを除く総合指数は99.2
前年同月比は0.6%の下落 前月比(季節調整値)は0.1%の上昇

出所:総務省 2020年基準 消費者物価指数 全国2021年(令和3年)11月分より

 「日本は相変わらずデフレ圧力がすごいな」と思われるかもしれません。しかし、データをよく見てみましょう。

 菅前首相の努力で携帯電話料金が劇的に下落しましたが、その影響がマイナス1.48%もあります。携帯電話料金の値下げがなかったとしたら、2021年11月のCPIは2.1%上昇となり、黒田総裁が就任以来約束していた2%のインフレ目標が達成されていたのです。

 携帯電話料金値下げの影響は、昨年(2021年)4月から始まりました。つまり、上手くいけば、今年(2022年)4月にはベース効果が剥落し、念願だった2%のインフレ目標が達成される可能性があります(多くのエコノミストは、それでも2%超えは少し難しいと予想しています)。

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黒田総裁にとってインフレに良いも悪いもない。インフレ目標2%超えの最後のチャンス

今の円安は「悪い円安」と言われています。

米ドル/円 週足
米ドル/円 週足

(出所:TradingView

 単に海外から買う品々の値段が円安で高くなっているだけで(Cost Push Inflation)、日本の景気が好転しているわけではないからです。

 本来は、景気が良くなり需要が高まることでインフレ率が上昇すること(Demand pull Inflation)が望ましいはずです。

【参考コンテンツ】
【ザイFX!TV(原宿)】日本経済はアベノミクスのツケをこれから払う局面に…悪い円安が来る!(志摩力男)

 しかし、黒田総裁にしてみれば、良いインフレも悪いインフレもありません。2%インフレ目標が実現するかどうかです。そのためには、現在の円安トレンドが崩れては困ります。黒田総裁が円安トレンドを崩すような発言は、まずしないと思います。

 2015年6月10日、米ドル/円が125円前後まで円安が進んだときのことです。黒田総裁は「実質実効為替レートで見れば、かなりの円安になっていることは事実」、「実質実効為替レートがここまで来ているということは、ここからさらに実質実効為替レートが円安に振れることはありそうにない」と発言し、125円超の円安を牽制してしまいました。

黒田日銀総裁、実質為替レート「さらに円安に振れることはありそうにない」

出所:日経新聞

 黒田総裁は悔いているはずです。あのとき円安を止めなければ、130円超に米ドル/円は上昇し、2%のインフレ目標を達成したはずです。誰が裏で動いていたのかわかりませんが、自民党に円安への不満が多く届けられたのでしょう。それに対して、配慮したのかもしれません。

 しかし、今回は2%超えの最後のチャンスともいえます。しっかり円安をサポートして、2%超えを実現したいものです。

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今年の米ドル/円目標は128円か。トランプラリー高値118.67円超えで大きな上昇波が見込まれる

 2022年最初のトレードとして、ヘッジファンド勢は米金利上昇に賭けるポジションを仕込み、同時に米ドル/円ロングを積み上げた模様です。米ドル/円に関しては、何年も相場らしい相場がありませんでしたが、今年(2022年)は米ドル/円こそが動くかもしれません。

【参考記事】
【2022年の見通し】日本は海外での運用で稼ぐ構造へ変化。リスクオフがあっても円高は続かず、米ドル/円はいずれ120円へ(12月22日、志摩力男)

 下記は米ドル/円の年足チャートです。5年間、ゆっくりと米ドル/円は下げ続けましたが、昨年(2021年)は大きな大陽線です。年足で大きな陽線が出ると、それが何カ月も続くという法則がありました。

米ドル/円 年足
米ドル/円 年足

(※筆者提供)

 同規模の年足が続くとすれば、昨年(2021年)は13円ほど上昇しているので、「115+13=128円」が今年(2022年)のターゲットになるともいえます。

 目先の相場を考えると、1998年8月高値147.67円と2015年高値125.82円をつないだ線が118円前後に来ます。そして、トランプラリーの高値が118.67円でした。しばらく超えられないかもしれませんが、そこを超えると大きな上昇波が見込まれます。

米ドル/円 月足
米ドル/円 月足

(出所:TradingView


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