筆者が予想していたとおりに、ドルの全面安が進んでいる。しかも、その受け皿は、円からユーロ、豪ドル、英ポンドなどへと主役が移ってきている。
週初5月18日以来、ドルの対主要通貨での下落幅を見ると、その状況は一目瞭然である。また、それゆえに、クロス円(ドル以外の通貨と円との通貨ペア)は総じてレンジ相場の様相を強め、値崩れを回避することができている。
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■足元のドル全面安の状況は「非理性的」!?
では、これからの相場はどうなるか?
結論から申し上げると、私はドル安が一段と鮮明になり、さらなるスピードをもって進む可能性が高いと見ている。しかし、それは「理性的」な段階から「非理性的」な局面へ移るのではないかとも思う。
本来、相場に「理性」はあり得ない。「気まぐれ」が相場の本性である以上、行き過ぎも常であるため、「理性」があるか否かの論議そのものがバカバカしいのかもしれない。
ドル安については、当然と言えば当然の状況であるから、どのレベルまでが「理性的」か、どのレベルからが「非理性的」なのかは誰にもわからないはずだ。
だから、私は常に「相場にはあり得ないことはない」と言っている。だが、値動きではなく、市場関係者の心理に移せば、話は違ってくる。
■「理性的」な状態にある相場とは?
つい最近、3月上旬まで、機関投資家から個人投資家まで大半の投資家が、ドル全面安に懐疑的な見方をしていた。
特に、ユーロと英ポンドの暴落論が市場を支配していた。どちらかと言うと、「ユーロと英ポンドが対ドルで底打ちし、さらに足元のレベルのような高値をつけること」が、多くの市場関係者にとっては「想定外」であった。
このような時期こそ、相場は「理性的」な状態にあると思う。
というのは、見方が分かれ、かつ多数派の見解が市場における潜在的なトレンドと逆であるということが、為替マーケットの本来の姿であり、「ゼロサム・ゲーム」の本質の表れだからである。
■同じ材料でも、市況に合わせてどうにでも解釈できる!
だが、先週あたりから、市場関係者の雰囲気はすっかり変わった。その好例が、何と言っても専門家らの論調であろう。
2008年の年末から、一貫してユーロと英ポンドの暴落を論じてきた多くの専門家が逆に高値を掲げるようになって、一斉に方向転換した。
また、ユーロと英ポンドについて弱気見通しを立てた専門家の多くが、欧英の量的緩和政策をその根拠として挙げていたが、今日では、その同じ政策を理由に強気見通しを示していることは見逃せない。
■足元のドル全面安の状況は「非理性的」!?
では、これからの相場はどうなるか?
結論から申し上げると、私はドル安が一段と鮮明になり、さらなるスピードをもって進む可能性が高いと見ている。しかし、それは「理性的」な段階から「非理性的」な局面へ移るのではないかとも思う。
本来、相場に「理性」はあり得ない。「気まぐれ」が相場の本性である以上、行き過ぎも常であるため、「理性」があるか否かの論議そのものがバカバカしいのかもしれない。
ドル安については、当然と言えば当然の状況であるから、どのレベルまでが「理性的」か、どのレベルからが「非理性的」なのかは誰にもわからないはずだ。
だから、私は常に「相場にはあり得ないことはない」と言っている。だが、値動きではなく、市場関係者の心理に移せば、話は違ってくる。
■「理性的」な状態にある相場とは?
つい最近、3月上旬まで、機関投資家から個人投資家まで大半の投資家が、ドル全面安に懐疑的な見方をしていた。
特に、ユーロと英ポンドの暴落論が市場を支配していた。どちらかと言うと、「ユーロと英ポンドが対ドルで底打ちし、さらに足元のレベルのような高値をつけること」が、多くの市場関係者にとっては「想定外」であった。
このような時期こそ、相場は「理性的」な状態にあると思う。
というのは、見方が分かれ、かつ多数派の見解が市場における潜在的なトレンドと逆であるということが、為替マーケットの本来の姿であり、「ゼロサム・ゲーム」の本質の表れだからである。
■同じ材料でも、市況に合わせてどうにでも解釈できる!
だが、先週あたりから、市場関係者の雰囲気はすっかり変わった。その好例が、何と言っても専門家らの論調であろう。
2008年の年末から、一貫してユーロと英ポンドの暴落を論じてきた多くの専門家が逆に高値を掲げるようになって、一斉に方向転換した。
また、ユーロと英ポンドについて弱気見通しを立てた専門家の多くが、欧英の量的緩和政策をその根拠として挙げていたが、今日では、その同じ政策を理由に強気見通しを示していることは見逃せない。
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