■FOMCで6000億ドルの国債買い入れが決定
11月3日(水)、注目のFOMC(米公開市場委員会)が開催されました。
その中で、FRB(米連邦準備制度理事会)は来年6月まで、6000億ドル(日本円で約49兆円)の長期国債(10年物国債)を金融機関から買い入れることを決定しました。
ペースとしては、1カ月あたり750億ドル規模で国債を購入していくことになります。
ちなみに、市場関係者の事前予想は、「買い入れの総額が5000億ドル程度で、毎月1000億ドル、購入期間は5カ月程度」というのが大方の見方でしたので、それよりは少し金額が多かったということになります。
おそらく、これは市場を安定させるために、市場予想に少し上乗せしてマーケットに安心感を与えるという配慮を行ったのだと思います。
また、FOMCの声明の中には「買い入れペースや購入規模を定期的に見直し、雇用の最大化と物価安定に資するように調整する」という表現が盛り込まれました。
つまり、これは「状況によってはさらに金融緩和策を講じます」ということを言っているわけです。
■年末に向けて、相場はどう動くのか?
こうした発表を受けて、市場ではまず株価が若干ですが上昇しました。
NYダウ 5分足
(出所:米国FXCM)
そして、為替市場はどうなったかと言いますと…
そして、為替市場はどうなったかと言いますと…
為替市場では金融緩和を受けて、対円以外で米ドル安が進みました。
ユーロ/米ドルは再び1.41ドル台まで「ユーロ高・米ドル安」が進んでいます。
ユーロ/米ドルは再び1.41ドル台まで「ユーロ高・米ドル安」が進んでいます。
ユーロ/米ドル&米ドル/円 1時間足
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 1時間足)
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 1時間足)
一方、株価が上昇したことで円安も進み、米ドル/円はその結果、米ドル安と円安の綱引きで値動きがこう着しています。
クロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)は円安の流れになっています。妥当な反応だと思います。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 1時間足)
一方、株価が上昇したことで円安も進み、米ドル/円はその結果、米ドル安と円安の綱引きで値動きがこう着しています。
クロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)は円安の流れになっています。妥当な反応だと思います。
世界の通貨 vs 円 1時間足
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨 vs 円 1時間足)
ここからですが、市場の環境としては、引き続き対円以外で米ドル安に、クロス円は円安という傾向が続く状況にあります。
しかし、これから年末に向かうことを考えると、新規でそのような流れになるかということに対しては、やや疑問を感じています。
しばらくは今の流れが相場を引っ張るかもしれませんが、その後、どこからか巻き返しがくることも考えておいたほうがよいと個人的には考えています。
ここからですが、市場の環境としては、引き続き対円以外で米ドル安に、クロス円は円安という傾向が続く状況にあります。
しかし、これから年末に向かうことを考えると、新規でそのような流れになるかということに対しては、やや疑問を感じています。
しばらくは今の流れが相場を引っ張るかもしれませんが、その後、どこからか巻き返しがくることも考えておいたほうがよいと個人的には考えています。
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