昨日は中国の上海市でゼロコロナ達成の見込みが示されたことで、マーケット全体が急激にリスクテークに傾いた。それまで米国株は今年の最安値をやっていたことだし、ちょうどほどよいくらいにショートカバーも誘発したものであろう。
日本株は朝イチでつけたレベルと最安値として、日中が上げる一方だった。日経先物でみると、前日のナイトセッションでつけた安値の25535円からほぼ800円の暴騰。その後の上昇も加味すると、1日で1000円も上がったことになる。
しかしこれはあくまで中国サイドの見通しであって、果たして5月の下旬からでもロックダウンを全面解除できるのかどうかは疑わしい。ゼロコロナに拘っている限りは、容易に部分的解除にも迎えないはずだ。中国当局のスタンスが変わればまだしもであるが、現状では先行きは怪しいと見なければならないだろう。
ともあれ大きく崩れだしていたクロス円も、これでなんとか持ちこたえたようだ。ユーロ円も値を戻してきて、ドル円も129円台まで回復したりしている。結果としてユーロドルだけが小動きに徹することとなった。私も一時期、ユーロドルをショートで持っていたのだが、先週末のトピックの中心からは完全に外れていた。
今週も細かい経済指標が一日出てくるが、金融政策を揺さぶるほどでもないだろう。あいかわらず市場のテーマはウクライナ紛争、中国のロックダウン、アメリカのインフレ状況である。ミクロ材料としてはマスク氏がツイッターの買収絡みで場を賑わせているが、これはテスラ株とツイッター株のトレードオフの関係にあるようなので、全体的には関係がない。FEDメンバーの発言にも注意したい。
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