昨日はアメリカのGDPが出た。予想を上回るプラス2.9%だった。これでますます景気後退なんかあるのかと疑いたくなるほどの結果となったわけだ。しかし内容を見ると住宅関連の影響か、個人消費は大きく落ち込んでいる。
またこれまでの修正でもあるドル安が起こったことで、輸入分も停滞している。GDPが膨らんだのは企業在庫の積み増し分が寄与したという形になっている。在庫増加は次期以降の生産に歯止めをかけることになるのではないかという悲観的な見方もある。
私はGDPの出る前からユーロドルを1.09台でショートにしていた。もちろんストップアウトは今年の最高値を超えたらである。上がっていかない代わりに下がりもしない時間が長く続いた。ついこの間まではユーロドルが下攻めをやりまくっていたのに、ぜんぜん下げに勢いがないのである。
待たされたということもあって、GDPが出た直後にすぐに買い戻してしまった。その後にはもう一段安する局面もあったが、それでも深押しと言うほどのこともない。終わって見れば1日の値幅としてはユーロドルは100ポイントも動かなかったのである。
しかしこれをうけてドルは買い上げられ、米国株は堅調に推移した。依然としてソフトランディングへの期待が強いものと思われる。インフレが収まるかどうかを見守る中、インフレの度合いをストレートに表すとされている金価格がもう2000ドルに近くなっている。
利上げ過程で1600の大台を割り込むところまで下落していたのだが、再び買いに拍車がかかっているのだ。このままいくとインフレ抑止に失敗ということになり、年内に利下げどころか再利上げに追い込まれるかもしれないのである。
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