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 昨日出たアメリカの経済指標は、どれも良いものが並んだ。ADPの民間調査などは就業者数の増加が予想の２倍も出たのである。いつも思うことだが、いったい市場予想では本当に経済を予想しているのかどうか。こんなに外れるものなのか。都会だけでもいい、街を見回して「最近は従業員が多くなったなあ」とか感じないのだろうか。前回の結果だけ見て、それで鉛筆なめなめして予想の数字を作っているだけではないのだろうか。

 ともかくも雇用のデータは翌日に雇用統計を控えているだけあって、マーケットも過度に反応した。加えて景況感の指標もまた良かった。それでドル金利は跳ね上がり、ようやく10年債は4.0％の大台を回復してきた。逆イールドの解消も進み、２年債は5.0％をつけて、これはリーマンショック直前の水準まで戻ったことになる。

 ドル円は欧州序盤に143円台のミドルまで突っ込んでいた。これはクロス円の売りが旺盛だったからだ。ユーロ円の下げがドル円の下落をリードした。しかし米指標の後は一転してドル買いモードが強まり、ドル円は底値から１円以上も反発した。とりあえずドル金利の上昇とイールドカーブのフラット化が大きく貢献したようだ。

 私はADPが出た後に何度かユーロドルをショートで攻めてみた。しかし思うように下がりはせず、何度かトライはいたものの、通算で損失を計上して終わっている。それでもドルは買って起きたい気持ちが強い。ユーロドルは1.09ちょうど付近で終わっており、ほぼ１日の高値引けの格好だ。完全な逆張りにはなるが、もう一度ショートで雇用統計に臨みたい。

 その雇用統計だが、予想は無難に23万から25万人の増加となっている。昨日は大きめの数字が出たのだから、良い結果には耐性が付いていると言えよう。怖いのは弱い数字だ。そうなるとやはり年内利下げかということになり、再びドルの下値を模索することになる。

日本時間 15時00分

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