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 昨日も欧州序盤では地政学的リスクが増大した。ロシアからICBM級のミサイルが発射されたというのだ。ICBMを使うのはあくまでも示威行為である。ウクライナまではICBMを使うほどの遠距離ではないからだ。最悪の場合、NATO加盟の他の国にも使うし、アメリカも例外ではないといったところであろう。単なる脅しだとわかっていても、市場はそれに備えざるをえない。グローベックスでの米国株は売り込まれ、安全志向で長期債は買われた。

 為替相場はドルで反応するよりも、リスクオフが強く出た影響でクロス円の下げがきつくなった。ドル円ストレートも下落を免れず、東京時間の155円台から154円台の前半まで沈んだ。ニューヨーク時間には153円台にも突っ込んでいる。またユーロドルは一方的に重い足取りとなって、1.04台中盤まで今年の最安値を拡げることとなった。

 今月に入ってユーロドルが値幅をともなって下げ始めてからというもの、ユーロドルがショート攻めしやすくなっている。以前と違って突っ込み売りもワークしているのだ。私も例外なく、節目節目ではユーロドルをショートにして勝負している。利食い幅はまだ大きくはないが、1.02台まで行けば相当に動きも激しくなってくるだろうと予想される。

 今週は米国債入札において、20年債や10年者の物価連動債が対象とされた。通常の入札とは違った長期債の入札が続いたわけだが、そのいずれも結果が不調であった。それが相対的に長期金利の上昇を招いている面もあり、トランプラリーの負の側面を表している。長期金利の上昇はユーロドルのいっそうの下げを暗示している。

日本時間 16時00分

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