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米ドル全体は切り返したものの、節目で押さえられて頭が重い展開。
切り返しに目標達成感あり
日米株式市場の急反発につれて、米ドル全体の切り返しが続く、という期待感もあるが、結局、節目のところで押さえられ、頭が重い構造の再確認となった模様だ。
ファンメンタルズの材料が多すぎるうえに、たくさん解釈されているから、筆者は今回テクニカルのみ、またプライスアクションの視点のみでアナリシスを試したい。
ごく単純な見方であるが、5月12日(月)にドルインデックスがいったん101.81まで切り返したものの、2月高値以来のレジスタンスラインに制限され、「正しい」値動きになっていたように見える。

(出所:TradingView)
もっとも、米ドルの切り返しという位置付け自体が、ベア(下落)トレンドにおける速度調整という意味なので、相応しいかと思う。
さらに指摘できるのが、切り返し自体にいったん目標達成感があるということだ。
下のチャートで示したように、底打ちのパターンとして「逆三尊」というフォーメーションの成立や上放れが確認されたからこそ、101後半までの打診があったと推測できるが、一般論として、同フォーメーションが示唆するターゲットをいったん達成した、という結論を得られるから、短期投機筋(米ドルロング)の利益確定があったのも、自然な成り行きだと思う。

(出所:TradingView)
理屈ではいつでも米ドル安の再開があり得るが、切り返しが完全に終了したとは言い切れない
一方、手放して米ドルをショートしていくかと聞かれると、躊躇する節もある。5月14日(水)にいったん100の節目手前まで反落したものの、同日の大引けが高く、「スパイクロー」のサインを点灯していた。

(出所:TradingView)
同日の安値は、5月1日(木)の高値をはじめ、実はその前の「レジスタンスゾーン」だったことから考えて、5月14日(水)のローソク足自体が、むしろいったんサポートされていることを示唆。
その上、そもそも5月14日(水)の安値打診は、5月12日(月)の大陽線と翌日(13日)の陰線が形成する「アウトサイド」のサインの下放れに当たる。
それでも5月14日(水)当日にて安値から大きく切り返してきたから、ベアトレンドへの復帰を拒んでいる様子が伺える。
となると、理屈ではいつでも米ドル安の再開があり得るが、切り返しの段階が完全に終了したとは言い切れない。
往々にして、レジスタンスラインをいったん突破してから再度反落し、一部の市場参加者を勘違いさせて逆のポジションを取らせた後、元のトレンドへ復帰、という前例は枚挙に暇がない。
今回もそのパターンなら、いったん102の節目の打診があっても、別に大きなサプライズではなかろう。
米ドルを売るならより鮮明なサインを待ってから!タイミングを間違えると苦労するから注意して
もちろん、必ずそうなるとは断定できない。言いたいのは、より鮮明なサインを待ってから行動せよということだ。メインスタンスとして米ドル売り自体が全く問題ないとしても、タイミングを間違うとかなり苦労するから、気を付けたい。
だからこそ、ユーロの押し目買い自体が王道であっても、目先は慎重なスタンスを取りたい。
下のチャートが示すように、5月14日(水)の反発があったものの、同日のローソク足が「スパイクハイ」のサインと化し、また元のサポートゾーンがレジスタンスゾーンと化していることを示しているから、それより上に復帰し、かつ定着していないうちは、押し目買いが性急である、という可能性に注意しておきたい。

(出所:TradingView)
このように、プライスアクションの視点は繊細かつ重要なので、日々プライスアクションのセンスを鍛えたい。
直近の好例は、金(ゴールド)の先物だ。昨日(5月16日)安値からいったん大きく切り返し、「スパイクロー」の大陽線をもって底打ちを示す存在だ、と解釈されがちだが、総合的に判断して、筆者はそれが「ダマシ」ではないかと思う。

(出所:TradingView)
もちろん、断定できるものではないが、あくまで経験則の話なので、次回にてその真偽を検証したい。
米ドル/円はメインレジスタンスゾーンを確認、今後なかなかそれ以上の高値を取りにくいのでは?
最後に、米ドル/円を取り上げてみたい。米ドル/円はメインレジスタンスゾーンを確認したから、これからなかなかそれ以上の高値を取りにくいのでは、とみている。

(出所:TradingView)
半面、ベアトレンドへ復帰するのも時間がかかるかもしれないとみる。金と同様、次回にて検討したい。市況はいかに。
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