こんにちは。
■いまのマーケットの主役はコモディティと資源国通貨
先週に引き続き、金融市場の主役はコモディティです。
特に、乱高下を繰り返しているシルバー(銀)に注目です(「シルバー(銀)が2週間で30%も暴落!連れて下がった資源国通貨は買いか?」を参照)。
今月に入り、シルバーが乱高下するため、欧米のトレーダーはシルバーの動向をチェックしながら為替をトレードしている状況です。
5月11日(水)のNY市場でもシルバーが急落し、一時はあっという間に8%強も下落しました。連れて、資源国通貨も下落。豪ドル/米ドルやNZドル/米ドルが急落しています。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:豪ドル/米ドル 1時間足)

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:NZドル/米ドル 1時間足)
前回のコラムでもご紹介した「sell in May and go away」という相場が続いているのです(「シルバー(銀)が2週間で30%も暴落!連れて下がった資源国通貨は買いか?」を参照)。
ヘッジファンドを中心に、コモディティと資源国通貨のロングポジション(買い持ち)を利益確定売りする流れが継続しています。
■ユーロ/米ドルは1.4000ドルに向けて下落する可能性
さて、5月5日(木)に行われたECB(欧州中央銀行)のトリシェ総裁の記者会見以降、ユーロの下落も継続しています。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 4時間足)
先週、このコラムを執筆していた5月6日(金)時点のユーロ/米ドルは1.4508ドルまで下落していましたが、その後も下落が続き、5月11日(水)のNY市場では一時1.4170ドルまで下落しました。
ただ1.4150ドルは割り込めず、本日の東京市場では1.4235ドルまで、いったん戻しています。
この1.4150ドルは、4月14日のコラムでご紹介した世界最大の通貨ヘッジファンドである「FX Concepts」が、重要ポイントであると指摘していた水準です(「ユーロ/ドルはアタマ打ちか?世界最大の通貨ヘッジファンドが予想する下値メドは?」を参照)。
しかし、先週末からギリシャとポルトガルに対する支援策が不透明さを増しており、今週のユーロの上値は限定的な展開が続いています。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 日足)
そのため、1.4150ドルを割り込み、1.4000ドルに向けて下落する可能性が高いと考えています。
■リスク回避相場の中でも、米ドル/円は底堅く推移している
前述のとおり、シルバーや原油といったコモディティがが急落しています。
リスク回避の動きが鮮明となっていますが、ユーロ/円や豪ドル/円が値を下げている中でも、底堅く推移しているのが米ドル/円です。
通常の「リスク回避相場」では、「株安・商品安・米ドル高・円高」となり、米ドル/円も値を崩しやすい傾向にあります。
5月11日(水)の相場では、ユーロ/円は114.54円、豪ドル/円は85.89円まで一時下落する場面もありましたが、米ドル/円は底堅く推移しており、5月12日(木)の東京市場では81円台前半で推移しています。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)
つまり、今回の流れはリスク回避の動きではなく、シンプルに、米ドル買い戻しという流れに移行しつつあるのではないでしょうか?
米ドル/円は、5月5日(木)に79.55円に到達してからはジリ高の傾向が続いており、一時は81.34円まで値を戻しました。
米ドル/円は、「ドル金利の上昇」というサポートがなければ急騰は期待できません。
けれど、クロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)が下落している相場展開の中でも、米ドル/円が81円台を回復していることに注目しています。
【ザイFX!編集部からのお知らせ】
ザイFX!で人気の西原宏一さんと、ザイFX!編集部がお届けする有料メルマガ、それが「トレード戦略指令!(月額:6600円・税込)」です。
「トレード戦略指令!」は10日間の無料体験期間がありますので、初心者にもわかりやすいタイムリーな為替予想をはじめ、実践的な売買アドバイスやチャートによる相場分析などを、ぜひ体験してください。















![ヒロセ通商[LION FX]](/mwimgs/9/7/-/img_975127cf2c6be2ac1a68a003ef3669c022946.gif)








株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)