1.4150ドルは割り込めず、本日の東京市場では1.4235ドルまで、いったん戻しています。
この1.4150ドルは、4月14日のコラムでご紹介した世界最大の通貨ヘッジファンドである「FX Concepts」が、重要ポイントであると指摘していた水準です(「ユーロ/ドルはアタマ打ちか?世界最大の通貨ヘッジファンドが予想する下値メドは?」を参照)。
しかし、先週末からギリシャとポルトガルに対する支援策が不透明さを増しており、今週のユーロの上値は限定的な展開が続いています。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 日足)
そのため、1.4150ドルを割り込み、1.4000ドルに向けて下落する可能性が高いと考えています。
■リスク回避相場の中でも、米ドル/円は底堅く推移している
前述のとおり、シルバーや原油といったコモディティがが急落しています。
リスク回避の動きが鮮明となっていますが、ユーロ/円や豪ドル/円が値を下げている中でも、底堅く推移しているのが米ドル/円です。
通常の「リスク回避相場」では、「株安・商品安・米ドル高・円高」となり、米ドル/円も値を崩しやすい傾向にあります。
5月11日(水)の相場では、ユーロ/円は114.54円、豪ドル/円は85.89円まで一時下落する場面もありましたが、米ドル/円は底堅く推移しており、5月12日(木)の東京市場では81円台前半で推移しています。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)
つまり、今回の流れはリスク回避の動きではなく、シンプルに、米ドル買い戻しという流れに移行しつつあるのではないでしょうか?
米ドル/円は、5月5日(木)に79.55円に到達してからはジリ高の傾向が続いており、一時は81.34円まで値を戻しました。
米ドル/円は、「ドル金利の上昇」というサポートがなければ急騰は期待できません。
けれど、クロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)が下落している相場展開の中でも、米ドル/円が81円台を回復していることに注目しています。
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