みなさん、こんにちは。
■ポジション調整で、全体的に少し円安方向に振れそう
先週のコラムの冒頭で、相場は少し落ち着く時期に入る、つまり、レンジ相場に入るとの見方を示しました(「年率3万パーセントのハイパーインフレ!日銀が円高阻止に強く動かない教訓とは?」を参照)。
実際にこの1週間の動きを見てみますと、まさに狭いレンジでのもみ合いとなっています。
チャートは底打ちを示しているように見えますが、何といってもポジションの偏りが大きいです。

(詳しくはこちら → 経済指標/金利:シカゴIMM通貨先物ポジションの推移)
おなじみのIMMのポジション動向を見てみますと、米ドル/円のポジションはかなりショート(円買い)に偏っているのがわかります。
過去のケースを見てみますと、これだけポジションが偏ったときは、相場の流れが止まり、時としてポジション調整が起きて、相場が一時的に反転しています。
単純に言いますと、全体的に少し円安方向に振れる可能性があるということです。
また、アメリカの格下げのショックも和らいできました。1つの大きな変動要因を通り過ぎたということで考えておきます。
アメリカの経済状況は相変わらず悪いですが、それもある程度織り込まれ、ヨーロッパの財政危機問題についても、一時休戦の状況になっています。
■日本政府が発表した新たな円高対策とは?
さて、日本政府が8月24日(水)に、新たな円高対策を発表しました。
内容はと言いますと、決して十分ではないものの、私が野田大臣に主張していた「海外投融資の推進」という観点が盛り込まれていることは評価したいと思います。
簡単に言いますと日本が持っている米ドルを国内企業に低利子で融資して、そのお金を使って積極的に海外の企業買収をしてもらうという目論みです。
ただ、これもしょせん、お金を貸すだけであって、強烈なインパクトはありません。
これに併せて、企業買収の際に発生するいわゆる「のれん代」の償却期間を延長するなど、税制措置を一緒にやれば効果がさらに高まるのに…と、少し残念に思っています。
ただ、それでもやらないよりはマシですから、一歩前進というところです。
■米ドル/円が反発した場合、上値メドは78.50~79.00円か
今後に関してですが、先週の基本戦略をそのまま継続します。
つまり、ここからはレンジ相場に入るので、逆張り戦法、つまり、みなさんが得意のクロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)、米ドル/円での戻り売り戦法を続けるということです。
ちなみに、米ドル/円の当面の上値の上限は78.50~79.00円あたりとイメージをしています。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)
最後に、この週末に開催されるジャクソンホール会議で、FRB(米連邦準備制度理事会)のバーナンキ議長が新たな金融緩和策を発表するのではないかという憶測が飛んでいます。
私はそんなことは言わないと思っていますが、発言の内容には注意をしておきましょう。
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