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田向宏行
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持田有紀子の「戦うオンナのマーケット日記」

ユーロポンドはついに安値更新!
ユーロの緊張感はますます高まってきた

2012年01月05日(木)18:33公開 (2012年01月05日(木)18:33更新)
持田有紀子

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 昨日の欧州序盤ではユーロドルが1.3050よりも上をトライしての始まりとなった。私は前日の高値である1.3077を意識したわけではないが、とりあえず1.3100に買い戻しのストップ注文を置けるようなところでショートにしたいと考えていたので、少しだけ売ってみた。

 でもたくさんは売れない。まだ月初だし、無理はしたくはない。その上、外部環境を見渡すと、株価は年初から大きく上がってきているし、イランの問題があるにしても原油も100ドルアッパーで推移しており、とても高い。純粋に考えれば、リスクテークで臨むべきところなのだ。ユーロ円を筆頭にクロス円が急激に戻ってもおかしくはない状況であることを頭に入れての、逆張りである。

 ユーロドルを1.3054で売るには売ったが、なかなか下がらない。20ポイントほども押し込む局面も会ったが、ユーロ売りで追随してくる様子もない。まあ、ストップ注文を入れてあるのだから、しばらくはほおっておくしかない。勝負はニューヨーク時間になってからかとあきらめていたら、急激にユーロドルが下がってきた。1.3000は大台なのでオプションなどのヘッジ買いも入っていることだろう。

 いったんは利食うべきだろうか?考えながらユーロ相場が落ちてきた理由をニュースで求めていたところ、スペインがIMFに支援を要請したというウワサが出ているようだった。本当かな、と思いながらも、ユーロドルは下げ足を止めないので、私も利食いするどころか、1.3000割れで売り増ししてみることにした。売ろうとしたら急に下がって来て1.2977でしか売れなかった。

 また私の売ったところからは10ポイント程度しか進まず、すぐに1.3000に向かって戻ってきた。なんとも苦痛ばかりのショート攻めだ。1.3005で全部のロスカット注文を移して、身の安全を図ることにした。ストップがついてもいくらかは残る勘定。グローベックスでの米国株も多少は下がってきてはいるものの、相場が崩れるという状況ではない。欧州株も今週の上昇分に比べれば、実に小さい調整程度の下げである。戦況は極めて不利なようだ。あとはストップ注文がつかないことを祈るだけ。

 夜の22時を過ぎるとユーロは一段安。これはユーロポンドが昨年12月の安値水準を下回ってきたことによる投げ売りの影響が大きかった。ユーロポンドが安いうちはユーロドルもショートで攻め続ける。そういう風に腹をくくって、私は1.2952でもユーロドルを売っていった。

 月初だからたくさんポジションを持つのはよそうと思っていたのに、相場がこうなってしまっては仕方がない。そうは言っても、早々からヤラれたくはないので姑息にストップ注文を1.2975まで下げた。これはユーロポンドの急落の直前のレベルだからだ。

 米国勢の参入とともにユーロポンドは0.83の大台を割り込んできた。ユーロドルも1.2930あたりまで攻め込んで、ユーロ円も99円台の前半まで下がっている。日付けが変わる頃には多少のショートカバーも出てきたが、30ポイント戻しくらいがせいぜいだった。ユーロポンドの売りが激しくなってくると、ユーロドルも下げを加速。

 こうなると私も1.29の大台割れで売り込むために、1.2898で売りのストップ注文を置いた。すぐに出来た。しかしこれは結果的には失敗だった。世の中で1.28台を売った人は少なかろうが、その一人が私である!

 すぐに大きな戻しの波が来たので、私はストップ注文をプレースする間もなく、1.2916で全部のショートポジションを買い戻した。余計なことをやったようではあるが、相場の最終的にいきつくところがどこになるかは事後的にしかわからないのだから、これはこれで仕方のない作戦だったと思う。

 本日はADP指数をはじめ、雇用関連のデータがいろいろと出る。最近は経済指標の改善を理由に相場が進むことが多くなったので、翌日に雇用統計をひかえた現状では、注目度が高くなる。ユーロドルが昨日の安値を越えてくれるかどうか。フランスの国債入札も波乱要因になりそうだ。また昨年末の安値を意識する動きになるかどうか。ユーロクロスの動きも踏まえて、今晩は重要な一日となりそうだ。


日本時間 18時20分

 


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