みなさん、こんにちは。
■調整反落はあったが、米ドル/円の上昇トレンドは変わらず
2月初旬からこのコラムで取り上げている米ドル/円ですが、今週初め、2月27日(月)には81.67円まで急騰する場面が見られました。前回のコラムでターゲットとした82円に急接近したのです(「原発停止の影響でドル買い需要が増大!ドル/円はレパトリをこなしながら82円へ」を参照)。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足)
米ドル/円は短期間で急騰したため、MACDやストキャスティクスなどのオシレーター系のindicator(指標)は、軒並み、米ドルがoverbought(買われ過ぎ)である状況を示唆しています。
その後は調整で反落し、2月29日(水)には80円台前半まで下落しましたが、3月1日(木)のアジア市場では、再び81円台を回復しています。
■米ドル/円はレパトリを消化しながら、徐々に上値拡大へ
マーケットでは、3月に入って、本邦企業のレパトリ(本国への資金送還)に伴う「円買い需要」が増えるとの観測が広がっています。
もちろん、3月期末に向けて、ヘッジファンド勢も本邦勢からの「円買い需要」が増えることを認識しているようです。米ドル/円が週初のように急騰したところでは、着実に、利益確定の米ドル売り・円買いを持ち込んでいるもようです。
ただ、原発停止により、発電のために、アメリカの6倍もの価格のLNG(液化天然ガス)を日本が緊急輸入しなければならない状況下で、米ドル/円の下値はきわめて限定的でしょう。
当面のところ、80.00円を大きく割り込むことは難しいと考えています。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)
引き続き、米ドル/円はレパトリの米ドル売りを消化しながら、徐々に上値を拡大していくと見ています。
なお、中期的に90円までの上昇を想定している友人のヘッジファンドは、米ドル/円が81.67円まで上昇したことを受けて、短期のターゲットを82円から85円に上方修正したようです。
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