昨日のロンドンオープンでは、ドル円は80円台の後半で、ユーロドルは1.31ちょうど割れをトライしそうな感じであった。要するにドル高で動いているわけである。週末に雇用統計を控えているので、どうしても雇用関連としてADPのデータにも注目が集まってしまう。そして最近の指標では雇用環境の改善がみられるものが続いているので、市場をオプティミスティックにするには理由は十分である。
そういうわけでマーケットではリスクテークが先行し、欧州時間になっても株価が高いままだった。前日に大幅安をやった後なので、その分の行き過ぎの調整も当然にあるのかもしれないが、タイミングとしてはADPの雇用指数が出るのを待っているのは明らかである。スーパーテューズデーが終わり、共和党の選挙戦自体が混迷しているとはいえ、オバマ大統領が対立候補に余裕の態度を見せるのも、経済の回復ムードを背景にしている。
しかし実際に出たADPの雇用指数の結果はほぼ予想通りだった。しばらく相場はたいして動くでもなく、反応は薄かった。ユーロドルはクロス円に引っ張られるかたちで上昇はしたが、なにしろドル相場の様相になっているのだ。戻ってきたところは、ドル買いとしょうしてユーロドルを売っていくことにした。1.3130だった。ストップ注文は欧州時間につけた高値1.3165近辺から5ポイントほど上に置いた。
相場があまり動かないのでは速く休んだほうが得策なのだが、もうちょっとだけ相場につきあうことに。しばらくするとユーロドルは1.31台前半まで落っこちてきた。1.30台に突入したものの、すぐに跳ね返されてきた。うーん、そもそも木、金と翌日以降のほうがたくさんイベントが待っている。
ここは体力を温存することにして、ポジションは薄利でクローズすることにした。ユーロドルが安値攻めをしているのが名残り惜しいが、仕方がない。そしてドルとして為替相場が動いているので、ユーロ円はそれほども動いていなかった。株高も進んでいる割には、依然として105円台なども見せていた。
本日は日本の経常収支が発表になり、事前のコンセンサス予想よりも赤字幅は大きいものだった。円売りとなり、さらにアジア時間のリスクテークな動きも重なって、ユーロ円などは107円台まで戻している。欧州時間に入ってもこの流れは変わらずに続き、ユーロ円も107円台後半で上昇してきた。
今晩に予定されている欧州の金利会合までは、あまり大きく動きたくないはずだが、昨日のドル全面高の調整もでているようだ。ECBの金利会合は前回のドラギ総裁の発言以降、今回のユーロの利下げはなくなったとみられているし、あまり大きなことは期待はされていない。むしろ先日、アメリカのほうで利上げに関してホーキッシュにも取られかねない発言も出てきたので、文言には注意を要するかもしれない。
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