みなさん、こんにちは。
2月初旬から、このコラムで取り上げ続けている米ドル/円ですが、3月に入って、ついに最初のターゲットであった82円台に到達しました。
それ以降は上昇に弾みがついており、上値のターゲットである85円に向けて上昇が続いています。この原稿を執筆している時点では、84.18円まで到達しました(「もみ合いの後、円安基調が続く可能性大!米ドル/円はいずれ82円を上抜けて85円へ」など参照)。
それでは、上昇に加速がついた米ドル/円の背景を探ってみましょう。
■日米の中央銀行のスタンスの違いが重要な背景に
米ドル/円の上昇に弾みがついた大きな要因の1つが、3月13日(火)に発表にされたBOJ(日銀)とFRB(米連邦準備制度理事会)の金融政策のスタンスの違いでしょう。
金融政策決定会合後に行われた日銀の白川総裁の会見では「緩和継続のスタンス」が確認され、欧米勢が「円売りスタンスの方針」を固める結果につながりました。
一方、FOMC(米連邦公開市場委員会)後の声明は、「雇用情勢の強さが増した」との指摘に加え、「景気判断を引き上げる」といった内容であり、市場参加者の米ドルに対する見方は大きく変わりました。
つまり、マーケットの「QE3(量的緩和策第3弾)」の観測が大きく後退し、ドル金利は上昇しています。その結果、米ドルは堅調に推移しています。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足)
以上から、米ドルに対して売られる通貨として、「緩和姿勢を強めた」円が焦点となっているのです。
■ストレステストと銀行指数の上昇も追い風になっている
この米ドル/円の上昇の流れは、2月23日(木)のコラムでもご紹介したように、原発停止に伴う日本のLNG(液化天然ガス)大量購入といった特殊需要もあるようです(「原発停止の影響でドル買い需要が増大!ドル/円はレパトリをこなしながら82円へ」を参照)。
加えて、3月13日(火)には、米国からもう1つの重要な発表がありました。それは…
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