みなさん、こんにちは。
世界中の金融市場はまさに乱高下の状態となっています。それだけ市場には、不透明感が強いということの現れではないかと思います。
今回は各国の経済状況の解説ではなく、相場の動きについて少し話をしたいと思います。
■「トレンド」と「サイクル」の違い
私は、セミナーなどでお話をするとき「トレンド」と「サイクル」の違いについて話をすることがよくあります。
特に世の中で決まった定義はないとは思いますが、私は個人的に次のように違いを定義しています。
「トレンド」というのは、何かファンダメンタルズの変化があって、相場に大きな流れができること。
一方「サイクル」とはもっと短い動きで、往々にしてポジション調整の際に発生するもの、という違いです。
たとえば、下落トレンドが続いている中でも、一方的に下落が続くのではなく、短期的に売られすぎの状態になったときに、ポジション調整の買いで一時的に上昇するようなケースです。
言い方を変えますと、ジグザグの動きを繰り返しながらも中長期的には下落傾向になっているようなとき、中長期的な下落傾向を「トレンド」、ジグザグの動きを「サイクル」という言い方をしても良いかもしれません。
「トレンド」が変化するときは、トレンドが形成された要因となっているファンダメンタルズに大きな変化が生じることがほとんどです。
一方、「サイクル」は下落予測をしている人が大半となり、ポジションが売りに傾きすぎたとき、何か買いの材料がポンと出たことに反応して、一時的な買戻しが起きるような現象であると言えます。
■「トレンド」と「サイクル」を今の相場に当てはめると…
そこで今回のケースを考えてみたいと思います。
昨今、ギリシャの問題、スペインの問題を背景に、ユーロに売りが殺到していました。
また、米国の経済指標が悪く、新興国の景気も落ちてきていることで、株式市場も下落傾向に入っていました。そして、その影響で円高の流れも強まりました。
そうした環境下で、ポジションも傾いていったのです。
IMM(国際通貨先物市場)のユーロのポジション動向を見ていただくと…
【ザイFX!編集部からのお知らせ】
ザイFX!でもおなじみの今井雅人さんからのレポートを受けて、ザイFX!が 配信する「ザイFX! FXプレミアム配信 With今井雅人(月額:5,500円(税込))」。
その日のニュースをコンパクトに解説し、今後の為替の値動きについての予測とともに、今井氏のポジションについても可能な限り配信する、実践型の有料メルマガです。
「ザイFX! FXプレミアム配信 With今井雅人」には10日間の無料体験期間がありますので、ぜひ一度体験していただき、みなさんのトレードの参考にしてみてください。
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)