この記事は2012年5月にザイFX!の「ドル・円・ユーロの明日はどっちだ!?」へ掲載した記事を再掲載したものです(ザイFX!編集部)。
(「えつこさんに聞くFXで「待つこと」の極意(1) 待つから勝てる! 1カ月で数百万円の利益」からつづく)
■ちょ~複雑な「えつこチャート」を噛み砕く
えつこさんが待つのは、もちろん勢いのついた強い値動きだ。値動きの強さを見るための、えつこさんのチャートがコレ。
正直、とても初心者に解読できるものではなさそうなチャートなのだが…。1つの通貨ペアだけにして重要な要素だけを簡略化すると下記のようになる。
これでもまだ複雑だが、1つずつ、ひもといていけば理解できるはず。

(出所:MetaQuotes Software社のメタトレーダー)
「取引の最初のきっかけになるのがVQ(Volatility Quality)です。
MT4にVQのインディケーターを入れると、チャートの勢いが出てきたときに矢印が出て、音で知らせてくれるんです」
VQのインディケーターは「MT4 VQ」といったキーワードで検索すればすぐに見つかるはず。
VQのシグナルが鳴ったら次にチェックするのは「BBand Width Ratio」(ビーバンド・ウィドウス・レシオ)。
「ん、なんだ、そのテクニカル?」と思うが、「BBand」とはボリンジャーバンドのこと。Widthは幅、Ratioは比率。つまりボリンジャーバンドのプラスマイナス2σ(シグマ)の間の幅を1本のラインで表示してくれるテクニカル指標なのだ。
■ボリンジャーバンドを変形したテクニカル指標

BBandの見方を知るためには、まずボリンジャーバンドの動きを思い出してみよう。
ボリンジャーバンドを見て2σのラインが角度なく横ばいのときは値動きの少ないレンジ相場。このとき、BBandは低い水準で横ばいになっているはずだ。
逆に値動きが大きくなってきたとき、ボリンジャーバンドのラインは上下に大きく開いていく。
BBandはこのときググっと右上がりになる。この形になっていたらBBandのシグナルは青ランプ、OKだ。
ただ、VQが鳴り、BBandが右上がりになってもまだえつこさんは、エントリーしない。
次に見るのは「ADX」。値動きの強さを示すテクニカル指標で、ADXの値が大きいほど値動きの勢いは強いということになる。
「VQが音を鳴らしたら、BBandとADXの角度を見ます。この2つがともに横ばいから45度以上の角度で右上がりになっていたら値動きの勢いが強まってきたと判断してエントリーします」
BBandやADXは値動きの強さそのものを示す指標。為替レートが上がっていても下がっていてもBBandやADXは右上がりになるのでご注意を。
(出所:MetaQuotes Software社のメタトレーダー)
■取引しなくてもドルストレートは見ること

このやり方、えつこさんのなかではかなり手応えがあるようだ。
「3月は負けたのが2回だけ。テクニカルはこれで完成されたかなと思うんです。ユーロの上昇とか、わかりやすかったですから。
ユーロ/米ドルと米ドル/円も上がって、その2つの合成通貨のユーロ/円も大きく上がって、ファンダメンタルズでもユーロを支援するようなニュースが出たり…」
合成通貨…? また聞き慣れない言葉が出てきたが…
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