■ユーロ/米ドルの次のターゲットは1.26ドルミドル
欧米主要参加者は依然としてユーロの反発を予想しており、友人によるとゴールドマンサックスは1.3000ドル、モルガンスタンレーは1.2600~1.2700ドル近辺を戻りのメドとしているようです。
ここでフィボナッチ・エクスパンションを使って上値目標値を算出してみます。
Aは7月24日(火)の1.20401ドル、高値となるBは8月6日(月)の高値1.24424ドル、CはBの後の安値で8月10日(金)の1.22411ドルで計算。
この結果、第1目標となるCOP(※)は1.24897ドルで、すでに8月21日(火)に到達し、8月22日(水)にはこれを上抜けています。
次は第2目標のOP(※)ですが、これは1.26434ドル、最終目標値のXOP(※)は1.28920ドルとなっています。
(※執筆者注:ジョー・ディナポリの用語。第1目標はCOP、第2目標はOP、最終目標はXOP)
(出所:サイバーエージェントFXのメタトレーダー)
日足チャートを見ると、ロウソク足は3*3DMA(※、白い線)、7*5DMA(青い線)、25*5DMA(黄色い線)のすべてを上回っていますし、MACDも上側でシグナルより上にMACDがあり、上昇を示しています。
また、ロウソク足が3*3DMAから離れているので、しばらくは上昇傾向が続く可能性を示しています。
上記のことから、ユーロ/米ドルの次の上値のメドは1.26ドルミドル近辺でしょうか。
ただ、先週のコラムでも触れましたが、SNBが外貨準備の分散で断続的にユーロ/米ドルを売っていることもありますし、7月24日(火)の安値1.2042ドルからすでに500ポイント上昇していますので、原稿執筆時点のレベル(1.2540ドル)からのユーロ/米ドルのロングは慎重に入りたいところ。
【参考記事】
●スイス国立銀行がユーロ相場をかく乱! ドル/円は米長期金利上昇で80円台回復へ(8月16日、西原宏一)
(※編集部注:DMAとはDiaplaced Moving Averageのことで、ずらした移動平均線を意味する。たとえば日足の3*3DMAとは、3日単純移動平均線を3日先行させたものになる)
(出所:MetaQuotes Software社のメタトレーダー)
市場参加者の注目はユーロ/米ドルよりもむしろユーロクロスの反発。
(出所:MetaQuotes Software社のメタトレーダー)
(出所:MetaQuotes Software社のメタトレーダー)
ユーロの下落時には、QE3懸念が残っているユーロ/米ドルよりも、ユーロ/円やユーロ/豪ドルが大きく下落したため、ヘッジファンドなどはこちらの反発に注目しているようです。
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