夏休みのためか、あまりにも動かない相場に慣れ切っていたので、昨日のユーロの上伸にはちょっと驚いた。すでにアジア時間のうちからユーロドルは堅調な動きをしており、前日の高値は1.2370であったが、そのあたりに張り付いていた。とくに新しい要人発言などがあったわけでもないが、何もなかったというのがかえって安心感を与えたのかもしれない。
ユーロドルはあっさりと1.24台まで乗せてきた。私は8月になってからの戻し高値である1.2442を強く意識していたので、1.24台に乗ったところで売っておくべきレベルだと考えた。さっそく1.2425で売るには売ったのだが、なかなか持ち心地がよろしくない。
かれこれ2時間以上も下がらずにいる。もちろん1.2450で買い戻しのストップ注文は出しているのだが、それでも少しも押しがないというのは気分が悪い。しかも1.2430とかになってくると、どうしても私のロスカットレベルのほうが近く見えてしまって仕方がない。
何の経済イベントもなかったのだが、やはりそうしたテクニカルムーブで盛り上がった相場では、買いが買いを集めてしまうものだ。もっと鷹揚に構えねばと思いつつも、持ち心地の悪さに数ポイントだけコストに下でスクエアに戻した。
そして21時半過ぎにはユーロドルは8月高値をブレークしてきた。これは同時期に欧州株が高くてリスクテークになったことと、それにツラれてグローベックスでの米国株が今年の最高値を更新してきたことにもよる。まあ、これだけ株高の最中なのだから、ユーロショートであらがっても詮ない。このままユーロ買いがどこまで続くのか、見守る一晩になりそうな気配だ。
スクエアなのを良いことに夜は寝てしまったが、あとで値動きを確認すると、ユーロドルは。124台の後半で高止まっている。しかし1.25台はつけていない。外部環境はというと、あれだけ高値追いをやっていた米国株が反転、下落し、ついには前日比でマイナス転するまでに沈んでいた。
マーケットが薄いから利食い売りに押されたのだという解釈も成り立つが、それでも為替相場では、まったくリスク回避になっていかなかったのにもちょっと驚く。
ユーロ円も99円台まで戻しきり、ユーロポンドは0.79台まで回復している。ユーロの全面高の形となっている。週末にギリシャに関連する協議が立て込んでおり、そちらの方では支援の延長までを視野に入れて、混乱の少ないものになるだろうとの見方が強いのも確かだ。
またスペインについても何らかのアクションが出てきそうでもある。それにしてもユーロの強さが目立つニューヨーク市場となった。まあ、これも1.2442を上抜けしたのが大きいのだろう。テクニカルな要因でしか動けないだけの材料難にも原因がある。
今日のアジア市場では日本株が下落。それでややリスク回避の動きも出て、ユーロは利食い売りに押されている。しかし昨日の重要なレンジスタンであった1.2442が当面はサポートとして働くことも考えられるので、欧州時間はそのあたりの値動きをケアフルウォッチすることが肝要だ。
問題は昨日、下落に転じた米国株だ。一時的なものなのか、それとも今晩も一段安に向かうのか。夜中の中古住宅の指標発表が動き出すための契機になりそうだが、結果が悪かったらまたユーロドルを売っていこうと思っている。そのうち株安に連動してくるのではないかと考えているからだ。
日本時間 16時30分
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