■リスク許容度の低下でクロス円が反落
みなさん、こんにちは。
注目された2012年9月の米雇用統計(10月5日発表)は、失業率が7.8%と約4年ぶりの低水準。
市場のコンセンサスを超える好結果に、失業率の数字は操作されたのではないか?との報道も見られました。
この結果を受け、ユーロ/米ドルは1.3074ドル、ユーロ/円も102.83円まで急騰。

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しかし今週(10月8日~)に入ると、一転して米国株が軟調に推移しています。
テクノロジー関連株を牽引していたアップルが大きく下落、リスク許容度が低下し、VIX指数(恐怖指数)が上昇しました。
今週(10月8日~)のS&P500指数は連日下落しています。

(出所:米国FXCM)
スペインがいつまでたっても支援要請をしないこともリスク許容度の低下につながっている模様。
リスク許容度の低下により、クロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)全般が軟調に推移しています。
■豪ドルの動きに翻弄される相場
注目通貨は豪ドル。
この局面での豪ドルは、かなりトリッキーな動きとなっています。
通常であれば、リスクオンで豪ドルは買われ、リスクオフで豪ドルは売られるのが一般的。
ところがこの局面での豪ドルは、先週(10月1日~)のリスクオン相場で売られ、今週(10月8日~)のリスクオフ相場では買い戻されるという展開になっているのです。
これはリスクオン相場にも関わらず、10月2日(火)にRBA(オーストラリア準備銀行[豪州の中央銀行])が利下げを決行したことで、先週(10月1日~)はユーロ/豪ドルを中心に豪ドルが下落したことの反動。
先週(10月1日~)、1.28ドル台前半まで急騰したユーロ/豪ドルは、今週(10月8日~)、一転して反落しており、安値は1.2508ドルとすでに約300ポイントも下落しました。

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今週(10月8日~)に入って他の主要通貨がレンジ圏内で推移しているのとは対照的に、ユーロ/豪ドルと豪ドル/NZドルは乱高下を繰り返しています。
今週(10月8日~)の相場の中心は豪ドルクロス(豪ドルと米ドル以外の通貨との通貨ペア)でしょう。
■追加利下げが予想されている豪ドルの上値は限定的?
さて、今週(10月8日~)の株価の下落に直面すると、先週(10月1日~)、RBAが利下げに踏み切ったことが納得できます。
オーストラリアはグローバル経済の動向に大きく依存しており、世界経済の停滞を予見し、早めの追加利下げに踏み切ったのでしょう。
先日、IMF(国際通貨基金)が世界景気見通しを下方修正していることも今週(10月8日~)のリスク許容度の低下を誘因しています。
ともあれ、景気動向に敏感なハイテク関連株が軟調なこともあり、先週(10月1日~)の米雇用統計の好結果にも関わらず、当面リスク許容度は低下気味。
10月は米国株が軟調に推移する傾向にあるため、ヘッジファンドの友人も今週(10月8日~)の米国株の下落には神経質になっています。
加えて、金利先物市場では依然として追加利下げが予想されている豪ドルの上値は限定的だと想定され、米国株が続落するようであれば、豪ドルも再び軟調に推移するのではないでしょうか。
豪ドル/米ドルのサポートは1.0150ドル、豪ドル/円のサポートは79.50円であり、リスク許容度が低下する中、豪ドルがこの水準を維持できるかに注目です。

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