■オーストラリアが政策金利を3.25%へ引き下げ!
10月2日(火)、オーストラリアの中央銀行が政策金利を0.25%引き下げました。これで3.25%です。
リーマンショック後にオーストラリアは3.00%にまで、急激に政策金利を下げましたが、その後、落ち着きを取り戻すと徐々に金利を上げていき、一時は4.75%にまでなっていました。

しかし、その後、世界経済の成長が減速していることを受けて、徐々に金利を下げていき、とうとう、あと少しで3%に近づくところまで低下してきています。
10月2日(火)に行われた会合の声明文の中身を見ると「中国の成長も減速し、短期的な見通しに関する不確実性が数カ月前よりも増している」という記述があり、中国経済の低迷を心配して、金利を下げていることがよくわかります。
中国の景気が悪くなってきているということは、先週もお話をしたとおりです。
【参考記事】
●米ドル/円やクロス円で押し目買い検討! 豪ドル/円は、80円近辺で拾ってみては?(10月4日、今井雅人)
■中国経済が減速。成長率は1999年以来の低水準に
また、10月3日(水)にはアジア開発銀行がアジア・太平洋の主要国45カ国の経済成長見通しを下方修正すると発表しました。2012年の成長率を従来の6.9%から6.1%に、2013年の成長率を従来の7.3%から6.7%に下方修正しています。
特に中国に関しては、2012年の成長率を従来の8.5%から7.7%に、2013年の成長率を従来の8.7%から8.1%に下方修正しています。2012年予想の7.7%というのは、1999年の7.1%以来となる低水準です。
輸出の減少も大きいのですが、輸出だけではなく、国内の景況感も急速に悪化しています。
9月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は、50を2カ月連続で下回ってきました。50という数字は、景気の拡大・悪化を判断する節目となるため、ここを下回ったということは、とても重要な意味を持っています。
また、中国とともにアジア経済のけん引役となっていたインドが失速していることもネガティブ要因です。
■豪ドル/円は押し目を拾い、下抜けたらひっくり返す!
とはいえ、これは先週もお伝えしたとおりですが、私自身はここから極端に円高が進むような動きはイメージしていません。豪ドル/円での押し目買いをご紹介しましたが、その方針も継続です。
【参考記事】
●米ドル/円やクロス円で押し目買い検討! 豪ドル/円は、80円近辺で拾ってみては?(10月4日、今井雅人)
豪ドル/円は6月1日(金)の安値から7月5日(木)の高値まで上昇。その後、7月25日(水)の安値まで下押しし、8月21日(火)の高値まで上昇。その後、9月5日(水)の安値まで下押しし、9月14日(金)の高値まで上昇。

(出所:米国FXCM)
この一連の動きで、ヘッド・アンド・ショルダー(※)を形成するような形になっています。ただ、現在は7月25日(水)と9月5日(水)の安値79円台ミドルあたりで下値を支えられています。
ここを下に抜けるまでは押し目をしっかりと拾い、下抜けしたらひっくり返すという戦略をとりたいと思います。
また、ユーロについてはしっかりした動きが続いていますが、IMM(国際通貨先物市場)のポジションなどを見る限り、ユーロショート(ユーロの売り持ち)はほぼ解消してきていますから、ここからさらに上値を伸ばすというのは難しくなってくると思います。
(※編集部注:「ヘッド・アンド・ショルダー」はチャートのパターンの1つで人の頭と両肩に見立てたもの。天井を示す典型的な形とされている。「三尊型」「三尊天井」などとも呼ばれる)

(詳しくはこちら → 経済指標/金利:シカゴIMM通貨先物ポジションの推移)

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/円 日足)
最後に少しだけ政治の話をしたいと思います。今回、民主党を離党して、日本維新の会に参加することになりました。
すでにいろいろとご意見をいただいています。応援もあれば、ご批判もあります。それはありがたく受け止めておきたいと思います。
理由について話をし出すと、キリがなくなってしまいますので、ここでは割愛します。
ただ、既存政党はやはり大企業病にかかっていて、本質的な改革はできないのだとこの3年間で痛感しました。
維新の会にそれができるのかは、正直まだわかりませんが、橋下さんには、性格的に共通点をすごく感じています。そこに賭けてみようと思っています。ダメなら潔く足を洗います。
日銀法の改正は何とかやりたいと思っていますので、応援よろしくお願いします。
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