■米ドル/円は95円に向けて上昇中!
みなさん、こんにちは。
アベノミクス(※)を背景に続伸している「日経平均と米ドル/円」の流れは今週(1月28日~)も変わらず。
ついに日経平均は1万1000円を回復し、米ドル/円は一時91.41円まで高騰しています。
(※編集部注:安倍首相が主張する経済政策の造語)

(出所:株マップ.com)

(リアルタイムチャートはこちら →FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足)
ヘッジファンドの友人によれば、欧米短期筋は2012年後半から「日経平均と米ドル/円」に注目しており、2012年末から、1 monthで91~92円のオプションを保持している参加者も多いとのこと。
そのため、91円台になると彼らからの利益確定売りが散見され、今週(1月28日~)は米ドル/円の上昇スピードが鈍ってきましたが流れは変わりません。
先週(1月21日~)まで大きな押し目もなく上昇してきた米ドル/円ですが、欧米短期筋の利益確定をこなしつつ、95円方向に向けて上昇する可能性が濃厚でしょう。
(出所:MetaQuotes Software社のメタトレーダー)
■ユーロの買い戻しが進み、ユーロクロスは全面高
2013年、欧米勢が注目しているプロダクトは「日経平均と米ドル/円」ですが、もう1つの注目はユーロクロス(ユーロと米ドル以外の通貨との通貨ペア)です。
ユーロ/英ポンド、ユーロ/豪ドル、ユーロ/スイスフラン、そしてユーロ/円と、ユーロが全面高となっています。

(リアルタイムチャートはこちら →FXチャート&レート:ユーロVS世界の通貨 日足)
欧州危機の時に大きな下落を演じたユーロクロスですが、2012年のドラギECB(欧州中央銀行)総裁による「believe me(信じてくれ)」の発言があって以降、ユーロ売りは沈静化しました。
【参考記事】
●ドラギ総裁の「Believe me」は本当か?ユーロの行方はECB理事会の発言次第!(2012年8月2日、西原宏一)
その後、じわじわと買い戻しが進んでいましたが、2013年になってユーロクロスの上昇が鮮明になってきました。
1月25日(金)にLTRO(長期資金供給オペレーション)の前倒し返済額が発表され、欧州金融機関の返済が予想以上に進んでいることがマーケットで確認されると、ユーロクロスは上昇。
加えて、ドラギECB(欧州中央銀行)総裁は「2012年はユーロ再始動の年だった」との強気なコメントもしており、ユーロクロスの上昇が加速しています。
2013年は円安相場で米ドル/円が高騰していることもあり、ユーロ/円も短期間に120円台を回復しました。

(リアルタイムチャートはこちら →FXチャート&レート:ユーロ/円 4時間足)
■軟調な英国経済の影響でユーロ/英ポンドの上昇に注目
ユーロクロスの中ではユーロ/円も注目通貨ペアなのですが、欧米勢の注目通貨ペアはユーロ/英ポンド。
英ポンドは、ユーロ危機の際、円やスイスの次の「避難通貨」として対ユーロで強含んでいました。
その流れからの巻き戻しが、他のユーロクロス同様、起こっています。
さらに、現在1950年以来の「トリプルディップ(景気の三番底)」が懸念されている英国の経済は軟調状態。
英国債の格下げ懸念もあり、英ポンドは軟調に推移しています。
加えてEU(欧州連合)離脱懸念もくすぶり、英ポンドを取り巻く環境は急速に悪化している状況です。
ユーロ/英ポンドの上昇トレンドは続き、0.9000ポンドに向けてさらに上昇する可能性が濃厚でしょう。
(出所:MetaQuotes Software社のメタトレーダー)
米ドル/円に加え、ユーロクロス、特にユーロ/英ポンドの動向に注目です。
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