■強い米雇用統計! イタリア格下げでユーロ安・米ドル高へ
前回の記事では、米国の景気動向は順調であり、米ドル高傾向は続くと思う、という話をしました。
【参考記事】
●ポルトガル、エジプトなどの「地雷」はあるが米経済は堅調! ドル高はしばらく継続!(7月4日、今井雅人)
その直後(7月5日)の6月米雇用統計も、非農業部門雇用者数(NFP)が19.5万人と市場予想の16.5万人を上回る非常に強い数字となり、米ドル高が進みました。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドルVS世界の通貨 4時間足)
9日(火)にはS&Pによりイタリアの格付けがBBB+からBBBに引き下げられたこともあって、ユーロ/米ドルでのユーロ安・米ドル高が目立ちました。
前回の記事でも触れたとおり、ユーロはロングになっているので、余計に下がりやすかったのだと思います。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 4時間足)
一方豪ドルですが、やはりIMM(国際通貨先物市場)のポジションを見ても、これはかなりショートになっているので、下がらなくなってきています。ここまでは、ほぼ想定どおりでした。
【参考コンテンツ】
●シカゴIMM通貨先物ポジションの推移
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:豪ドル/米ドル 日足)
■バーナンキFRB議長の発言にはびっくり!
しかし、10日(水)、バーナンキFRB議長の講演後に行われた質疑応答での発言には、正直びっくりしました。今までのトーンと大きく違っていたからです。
彼は「米国のインフレ率は依然低水準であり、失業率は雇用情勢を誇張している可能性があるため、当面は金融緩和策を継続する」と述べたほか、「インフレと雇用は、一段の刺激策の必要性を示唆している」と発言しました。
これまで、雇用環境が良くなってきていることを認めたうえで、「さらなる雇用環境の改善を確認できれば、年内に量的緩和の縮小を開始し、来年半ばには資産買い取り策を終了する」との見方を示していましたが、それとは違うニュアンスの発言が、突然行われたわけです。
一体どういうつもりでこういう発言をしはじめたのか、よくわかりません。
想像するに…
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