■株価へのマイナスの影響は一時的! 米ドルに上昇圧力が
その際に重要となるのが、米国の物価動向です。雇用環境が改善し、住宅市場の回復とともに住宅価格も上昇してきています。自動車の売れ行きも非常に好調。これだけ景気が回復してくれば、インフレ圧力が強まってくるのが一般的です。
【参考記事】
●2014年のドル/円レンジは98円~115円!日本経済安定、米国経済は順調に回復か(1月9日、今井雅人)
直近の消費者物価指数(除く食料品、エネルギー)は年率で1.7%程度とまだ低いですが、これが上昇してくれば、いよいよ金融の引き締めが本格化してきます。
一般的に金融の引き締めは、株価にはマイナスの影響を与えると言われていますが、これだけ低金利の状態で、かつ景気拡大がかなり本格的であることを考えると、株式市場は崩れないのではないでしょうか。
(出所:米国FXCM)
為替市場では、米ドルに上昇圧力がかかることに、なってくるでしょう。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドルVS世界の通貨 日足)
■荒れ気味の展開続くがポジション調整の域を出ない
今後もまだまだ若干荒れ気味の展開が続くかもしれませんが、少し冷静に見ておくことが肝要です。世界経済全体は、今のところ安定している中で、けん引役である米国経済は好調です。
こういうファンダメンタルズがしっかりしているときは、株式市場、為替市場などで株安・円高・米ドル安に向かう局面があっても、それはポジション調整の域を出ません。落ち着いて、そういうところで仕込んでいくことが賢明ではないでしょうか。
■冷静に! クロス円は下押しを拾いたい
直近では、1月15日(水)から下落が続いている豪ドル/円ですが、同様にていねいに仕込みの時期を見極める必要があります。
本日、1月16日(木)のアジア時間に発表された12月豪雇用統計では、新規雇用者数が市場予想の1万人増加に反して、何と2.26万人の減少となってしまいました。
利下げ観測などが急速に台頭したことで、豪ドル/円は一時92.17円まで急落しました。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:豪ドル/円 1時間足)
ただ、長期的に考えた場合、冷静にクロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)は下押しを拾っていきたいところです。
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