木曜日に中国の景況感の悪化が問題になって、世界的な景気スローダウンが意識されてのリスク回避が続くなか、金曜日のマーケットが始まった。ドル円はアジア時間で103円台の前半まで沈んで、リスク許容度はかなり減退。今年のドル円の安値は102.86までだったので、103円台の前半には買いのインタレストが強かった。
そこで私もドル円を103.14で拾った。しかし欧州序盤に103.50あたりまで戻るものの、すぐに反落に転じて、やっとこさという感じで103.33で売り抜けた。だがドル円はそのまま急降下していく。今年の安値も下回ってきた。ここでショートにしないと、テクニカルというか、チャート見ている理由がない。
アジア時間に安いというレベル感からドル円や日本株を買う日本人が多かったようだ。木曜日の海外クローズに比べて、金曜日のアジアクローズのほうが値が切り上がっている。その無用なロングの積み上げが、その後の海外市場でのポジションのアンワインドを加速したものと言えるだろう。ドル円は102.85割れで、私の注文通りにドル円のショートポジションができた。
19時を回るとリスク回避が加速してきた。グローベックスの米国株は下げ幅を拡大。そしてナイトセッションでの日経先物も昼間の安値である15270円も下回ってくると、投げ売りを呼び込んだ。ドル円も102.50をも下回ってきて、なおも安値圏で張りつき。経済イベントがない状態だったので、次のフレッシュなフローはニューヨーク勢の参入までない。
ドル円は102.00近辺まで落ちて、日経先物は15000円割れを喫した。そしてニューヨーク待ちに入ったのだが、ニューヨークオープン前に再びドル円は102.50を超えてきたので、私は一度ポジションをスクエアに戻した。
米国株は大幅安でスタートと思われたが、すでにグローベックスで大幅に下げていたのもあって、ややショートカバー優勢でスタート。それでも安いことには安いままだ。ユーロ円は急落の後は139円台で値動きがない。テレビではアルゼンチンの話しをしていたが、通貨安は週初からの現象で今に始まったことではないし、介入ギブアップのニュースも欧州時間にはすでに出ていた。
ドル円も1年で30%も円安になったのだから、アルゼンチンペソが対ドルで30%下がっても同じようなものである。自国通貨買いの為替介入を止めたというのは、これ以上のリスク回避の理由にするにはちょっと根拠に乏しいように思える。
米国株はニューヨーク時間の午後から一段安へと向かい、そのまま安値引け。週明けの本日、早朝にはドル円は101円台に突入し、101.75近辺まで安値を拡げ、グローベックスの米国株も安値を更新する局面もあった。でもやはりアジア時間が近づくにつれて日本勢によるリスクテークが強まった。ドル円は下値攻めをまったくしなくなり、日経先物もニューヨーククローズの14930円よりも上サイドでしかプレイしなった。
今晩は米国株が、果たして続落するのか、反転するのかの見極めが重要になってくる。これが反転しないことにはドル円やユーロ円は戻り売りのスタンスで臨むしかないからだ。私としてもドル円は、当面は102円台のなかでの動きが中心になるのではないかと思っている。ニューヨーク市場の引け後には、アップルの決算も控えている。
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