週末にウクライナ問題などがやや悪化した。とても30日の停戦期限が守れそうにない情勢になった。そこで週明けはかなりリスク回避の動きも強まるかとも思われたが、アジア時間の午前中に多少見られただけで、大きくはマーケットに反映されなかった。
欧州序盤ではドル円は101.35あたりで、ユーロドルは1.3640あたり。どちらも6月中ではドルの最安値圏である。特にユーロドルは安値攻めが続いていたので、6月の最高値である1.3676は戻りの目安として意識された。
イラクやウクライナの情勢は、欧州時間でより判明するだろうと思って見ていたが、特に大きなニュースもマーケットの動きもなし。ニューヨーク時間になるとドル安が強まった。住宅関連の経済指標は良かったのに、欧州通貨がリードする形でドル安が進行した。たぶんにテクニカル的な要因が多かったようだ。
ユーロドルが6月高値の手前でもんでいたのが、スルリとブレークしてきて、ポンドドルも上昇に弾みがついた。ドル売り圧力が強まる中で、ドル円も金曜日の安値である101.33を下回ってきた。ポンドドルは1.71台に乗せてきて、さらに上に行きたそうにしていたが、ユーロドルの1.3700がかなり抵抗した。
こちらには短期のオプションのストライクがかなり並んでいたようで、ヘッジ売りのためのオファーもたくさん並んでいた。これがドル安に歯止めをかける形となった。私も1.3670アッパーを意識して、売ったり買い戻したりを繰り返していたが、そこからの値幅は思ったよりも小さかったので、手数の割りにはあまり儲けにはつながらなかった~。
今日は朝に日銀短観が出てきたが、予想よりも悪かった。また少し遅れて中国の景況感も出たが、これも予想通りで材料にはならなかった。しかし日本株に信託筋などからまとまった買いが入ったようでリスクテークの流れができつつある。ドル円も安値攻めから一転、リカバリーに向かっている。海外市場でもその流れが継続するかどうか。私もドル円でロングにしたい気にもなっている。
今晩はISMの景況指数があるだけだ。欧州時間では罰金を科された仏大手銀行やアルゼンチンの債務不履行の問題などへの反応も見たいが、やはり米国株の動向に注目が集まることになるだろう。やすでに昨日の米国株の反発で、歴史的な最高値に急接近している。
これがニューヨーク序盤で一段高をしたら、もうそこは歴史更新である。長期債も下がって金利上昇になる可能性が高い。下がっているドルを拾うのがチャンスの芽かなと考えている。もちろん予断は持たずに臨みたいところではあるが。
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