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西原宏一・叶内文子の「FX&株 今週の作戦会議」

米ドル/円は10/21の首班指名選挙次第で再びロングへ! ヘッジファンドは「高市トレード」を再開するか? 米地銀2行を巡る信用不安もあり、スイスフラン/円のロング継続

2025年10月20日(月)16:04公開 (2025年10月20日(月)16:04更新)
西原宏一&叶内文子

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ヘッジファンドは日本維新の会の台頭で「高市トレード」を少しずつ再開。10月21日の首班指名選挙に注目!

西原宏一(以下、トレーダー西原) 叶内さん、おはようございます。今週(10月20日~)も日本の政局の大変化に注目ですね。

高市総裁の誕生、公明党の連立離脱、そして日本維新の会の台頭と、短期間で目まぐるしく変わりましたね。毎日がサプライズという感じです。

叶内文子(以下、MC叶内) こんにちは。そうですね、これからの展開が楽しみです。
今週も皆さまに有益な情報をお届けしたいと思います。

トレーダー西原 では叶内さん、先週(10月13日〜)の株の振り返りからお願いします。

MC叶内 今週もよろしくお願いします。

 先週は、米中関係の再緊張や米地銀問題が信用不安に拡大することへの懸念、そして国内の政局不透明感が重なり、市場は荒れ模様となりました。

 日経平均は先週末比506.65円安(-1.05%)の4万7582.15円で終了しました。

 週初、公明党の連立離脱報道を受けて1200円超下落。その後は戻りを試しました。自民党と日本維新の会の連携観測が伝わり「高市トレード」再開、さらに蘭ASMLの好決算などをきっかけにハイテクが上昇しました。ただ、週末にかけて再び売られて終えています。

 米国株は週間では下げていません。NYダウが1.56%高、S&P500が1.70%、ナスダック総合指数が2.14%の上昇と、そろって反発しています。大手行の好決算や利下げ期待が下支えとなりました。小型株指数のラッセル2000は最高値を更新しました。

 金曜日(10月17日)には、トランプ大統領が中国との対話姿勢を見せたこと、複数の地銀から好決算が発表されたことなどで警戒感が後退しています。

 また、金価格の大幅高も話題となりました。

 為替市場はいかがでしたか。

トレーダー西原 先週の注目は2点です。まずは当コラム注目のGold(ゴールド、金)の上昇が止まりません

 1トロイオンス=4000ドルを突破し、一時4379ドルの高値まで上昇。米投資銀行ゴールドマン・サックスがターゲットとしている5000ドルに向けて急騰しています。

 このGoldの急騰は、米地銀2行が不正疑惑に絡む融資問題を明らかにし、信用懸念が強まったことが要因です。

ロンドン金 日足
ロンドン金 日足チャート

(出所:TradingView


ザイオンズ・バンコープは子会社が引き受けた融資で5,000万ドル(約75億円)の貸倒償却を計上。
ウェスタン・アライアンス・バンコープは第1順位担保ローンを巡る借り手の詐欺疑惑に言及。同行は、経営破綻した米自動車部品メーカー、ファースト・ブランズ・グループにも一定のエクスポージャーを抱える。両行の株価は急落。
(出所:Bloomberg)


 これは一時的にポジション調整を誘発した側面が大きいとみています。

 もう1点は、叶内さんも指摘した自民党と日本維新の会の連携観測です。

 先々週の金曜日(10月10日)、ミニSQと日本の3連休前という絶好のタイミングで、ヘッジファンドは日経平均と米ドル/円の利益確定を一巡させましたが、維新の動きを受けて「高市トレード」を少しずつ再開しています。

【※関連記事はこちら!】
米ドル/円は155円、日経平均は5万円に向けて押し目買い継続! 「高市トレード」序章はヘッジファンドの完勝。第2章は高市総理が誕生するか次第だが、高値掴みに注意!(10月16日、西原宏一)

 今週はまず、10月21日(火)の首班指名選挙に注目です。

 それでは、直近の為替展望に進む前に、今週のスケジュールと株式の注目点をお願いします。

米地銀2行を巡る信用不安でスイスフラン/円のロング継続。首班指名選挙の結果次第で米ドル/円を再びロング!

MC叶内 今週も、いったん落ち着いたとはいえ、政治の動きから目が離せません。

 米中会談に向けた動き、そして米政府閉鎖問題の行方が注目です。

 国内では10月21日(火)に臨時国会が招集され、首班指名選挙が行われるはずです。市場は高市首相誕生を織り込みつつあります。ここからは、政策、各党との合意内容、人事に焦点が移ってくるでしょう。

 経済指標では、米9月CPI(消費者物価指数)が当初予定より遅れて10月24日(金)に発表。コアインフレ率が市場予想を上回った場合、既に織り込まれている年内2回の追加利下げ観測がやや後退する可能性があります。市場予想は3.1%で前月から横ばいです。

 米中古住宅販売は10月23日(木)、欧米PMIは10月24日(金)に公表予定。

 今週は決算発表が本格化します。半導体関連ではTI、STマイクロ、インテル、ラム・リサーチなどが注目。国内では信越化学が10月24日(金)。

 米国ではNetflix、テスラ、IBM、レイセオン、先週の火種となったザイオンズも決算を予定しています。

 そのほか、日銀の高田審議委員が10月20日(月)、氷見野副総裁が10月21日(火)に発言機会。米20年債入札が10月22日(水)に予定されています。中国では四中全会が10月20日(月)から開催です。

 為替市場はいかがですか。

トレーダー西原 先週末、自民党と日本維新の会は「連立」か「閣外協力」かを含め、最終調整に入りました。

 合意は本日10月20日(月)が見込まれます。シナリオは以下の通りです。

(1)連立(入閣あり)
与党の安定感は高い。ただしポスト配分を巡る摩擦の可能性
(2)閣外協力(入閣なし)
政策合意をベースに迅速に法案処理。維新は距離感を保ち、成果が出れば後に入閣を検討
(3)是々非々
法案ごとに賛否を判断。柔軟だが安定度は低い

 ここまでの報道では、閣外協力となる見通しが有力です。すぐに大臣を出すより、まずは外から協力して成果を出す「段階的連携」が本線ということです。

 ここで、Q&A形式で整理します。

Q. なぜ「閣外協力」案が出るの?
A. まず政策を進め、成果が見えたら入閣を検討する段階的連携。双方のリスクを抑えやすいため。

Q. 首相指名への影響は?
A. 維新が高市氏に投票すると過半数に接近。1回目投票で過半数獲得の可能性も。

Q. 維新の最優先は?
A. 議員定数削減の数と時期など、定量的コミットメント。

 一時(数日前まで)は、公明党の離脱により高市総裁が総理になる可能性が急低下しましたが、状況はあっという間に反転してきました。

 現在の日本の政局は日々変化しており読みづらいものの、現時点では高市首相の可能性が極めて高まっています。

 その結果、ヘッジファンドも再び「高市トレード」を開始。つまり、米ドル/円と日経平均を再びロングで構築。本日の日経平均は一時1000円高、米ドル/円は一時151円台を回復しました。

 ただ、懸念材料は既報の米地銀2行を巡る信用不安です。

 個人的には、これは当該2行に限った問題であり、大手米銀に波及しなければ致命的なリスクにはなりにくいと考えています。

 ただし、新たに問題を抱える地銀が出てくる可能性は否定できません。自動車のサブプライムローンの問題もあります。米国株がややオーバーボート気味である点も気になります。

 そのため、現状はいったんスイスフラン/円ロングで週越えしています。

 今週はまず、10月21日(火)の首班指名選挙と臨時国会の行方に注目。この結果次第では、スイスフラン/円に加えて再び米ドル/円のロングも構築する考えです。

米ドル/円 日足
米ドル/円 日足チャート

(出所:TradingView

トレーダー西原MC叶内 それでは、株と為替のトレードを楽しんでいきましょう!


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